“Porto Da Madama” (2015) Guinga
Guinga (guitar, voice)
Mônica Salmaso, Maria João, Maria Pia de Vito, Esperanza Spalding (voice)

Porto Da Madama
Various Artists
Sescsp
2015-09-16


 ブラジルのギタリストGuinga、さまざまなボーカリストを迎えた作品。
 ゲストボーカルは変幻自在のミラクルボイスのポルトガル人Maria João、元気なアメリカンEsperanza Spalding、ジャジーなようなクラシカルなようなイタリアンMaria Pia de Vito、深く沈み込むようなブラジリアンMônica Salmaso、いずれ劣らぬスーパーな人たち。
 偶然なのか狙ったのか、国籍もタイプもバラバラな声。
 それを束ねる激渋なギター。
 全曲スローテンポ、オリジナル曲を中心にブラジルの名曲が加わる構成。
 ギター一本を背景にして、彼女たちのボイスと一部のGuingaさんとのデュエット。
 ボッサではなく、ビートを出すタイプの演奏でもなく、アルペジオとコードを流す演奏を中心とした漂うような音の流れ、空白の時間の多いギター。
 そんな静謐で浮遊感の強い空気の中の色とりどりのボイス。
 ブラジル的しっとり系のMônica Salmasoはイメージ通り、Maria Joãoの魔女的なボイスはちょっと凄いものがあるし、本来ジャズ系であろう方々もとてもカッコいい。
 いろんな彩の静謐で上質な世界が、最初から最後まで続きます。
 さらにそんな静かな空気の中に、クールなようで激甘、ネトネトにも聞こえるGuingaさんのスキャットボイスが乗ってくると・・・
 涼しげなような暖かなような、乾いているような湿っているような、妖しいような穏やかなような、不思議で微妙なバランス。
 どの季節にもいけそうではありますが、夏の夜にはこれしかないような音。
 あまりにもムーディーにすぎて、健全ではない大人な世界、取扱注意・・・なのかもしれませんが。




posted by H.A.