"Só" (2012) Antonio Loureiro
Antonio Loureiro (piano, vibraphone, rhodes, keyboards, drums, bass, vocal, etc.)
Andrés Beeuwsaert (piano, vocal) Rafael Martini (vocals, accordion) Santiago Segret (bandoneon) Daniel Santiago (guitar)
Federico Heliodoro (electric bass) Trigo Santana (contrabass)
Sérgio Krakowski (pandeiro) Tatiana Parra, Siba (vocal)
Alexandre Andrés (flutes) Thiago França (saxphone) Pedro Durães (programming) and others

ソー
アントニオ・ロウレイロ
SPACE SHOWER MUSIC
2012-11-28


 ブラジルのマルチインスルツメンタリスト?Antonio Loureiroのセカンド?アルバムに当たるのでしょう。
 前作“Antonio Loureiro” (2010)と同様に、さまざまな要素がフュージョンした新感覚のMPB(ブラジリアンポップス)。
 本作には縁が深いのであろうサンパウロ系筆頭?Andre Mehmariの参加はありませんが、Andrés BeeuwsaertTatiana Parraなどのいかにもな人脈の参加。
 本作もボーカルが全編でフィーチャーされますが、そのスペースが相対的に減少し、あくまで楽曲の中の一部のイメージ。
 決して分厚い音ではなく、あくまでナチュラルでアコースティックな質感ですが、変幻自在の構成、凝りに凝ったアレンジは前作と同様。
 フルート、サックス、ビブラフォン、他のインプロビゼーションでドカーンと盛り上がる場面もあり、インスツルメンタルミュージックの色合いが強くなったようにも感じます。
また、強めなビートの場面が増え、それはプログレシッブロックな面持ちだったり、アバンギャルドでアグレッシブな場面はフリージャズの面持ちだったりもします。
 もちろん中心は、漂うようなピアノ、瑞々しいガットギターが主導する、ブラジリアンコンテンポラリージャズの表情。
 いずれにしても一曲一曲がとてもドラマチック。
 全曲を占めるオリジナル曲は、フォルクローレ、ミナス的な色合いながらも意外な方向に飛んでいく不思議系なメロディに、複雑系のビート。
 次々とビートが変化し、ボイスを含めてさまざまな楽器が入れ代わり立ち代わり前面に出る、先の読めない展開、諸々合わせて、おもちゃ箱をひっくり返したような新しい感覚の音楽。
 クラシックの色合いが強くなったとも感じるこの頃のAndre Mehmari諸作に対して、この人の作品はロックの色合いも感じる元気系。
 ・・・と思っていたら、とても静かなピアノと、控えめな電子音、幻想的なコーラスが絡み合う演奏があってみたり、締めは哀愁系のサビのリフレインのサンバな流儀だったり・・・
 やはり変幻自在の新感覚な音楽。
 ま、カテゴライズしようとすること自体が野暮なのでしょうね。
 本作もクリエイティブ、かつわかりやすい新感覚のブラジリアンミュージックな一作。




posted by H.A.