“Lookout for Hope” (Mar.1987) Bill Frisell
Bill Frisell (electric, acoustic guitars, banjo)
Kermit Driscoll (bass) Joey Baron (drums)
Hank Roberts (cello and voice)
カリスマ大御所ギタリストBill Frisellの人気?作。
近年のクリエイティブ系のギタリストの多くの人が、この人から影響を受けているように感じますが、そのサウンドのショーケースのようなアルバム。
私的にはさかのぼって聞いた人で、“On Broadway Volume 2” (1989) Paul Motianで初めて聞いた時は、幻想的な音を出すクリエイティブな人。
本作と同時期の録音の“Second Sight” (Mar.1987) Marc Johnsonなどのカントリーテイストであれれ?
“Molde Concert” (1981) Arild Andersenのギンギンのロックテイストであれっれれ?ってな感じ。
本作と同時期の録音の“Second Sight” (Mar.1987) Marc Johnsonなどのカントリーテイストであれれ?
“Molde Concert” (1981) Arild Andersenのギンギンのロックテイストであれっれれ?ってな感じ。
それらの多様な色合いがギュッと詰まっているのがこの作品。
基本的にはギタートリオ+チェロのシンプルな編成なのですが、とてもそんな風には聞こえない複雑な音。
冒頭曲はヘビーなハードロック風。
ディストーションを掛けたズルズルギターと、これまた超クリエイティブ系のチェリストHank Robertsとのハードな絡み合いがなんとも不思議でクリエイティブ。
と思っていたら、いきなりレゲエのビートと、スラックキー風ののどかな空気感。
曲者Hank Robertsもそれにつられてか平和に弾いているのが何とも微笑ましい。
さらにはKing Crimson風のリフ、アメリカンあるいはメキシカンなフォーク風、Monk ナンバーもカントリー風、変拍子ファンクフュージョン、フリージャズ・・・その他諸々、なんでもありの凄いサウンドの連続。
新しい音ばかりで、現代に至るまでのカリスマなのもよくわかります。
また、過激ながら全編通じた明るい空気感は、アメリカンゆえでしょうか?
ECMっぽくもありません。
Manfred Eicherさんも手を焼いたんじゃないのかな?
本作を最後にECMでのリーダー作はしばらく途絶えます。
が、本年“Small Town” (2016) Bill Frisell, Thomas MorganをECMで制作。
まだまだお元気です。
posted by H.A.