“Garra” (2015) Dani & Debora Gurgel Quarteto
Dani Gurgel (vocal) Debora Gurgel (piano) Sidiel Vieira (bass) Thiago Rabello (drums)
Romero Lubambo (guitar)

GARRA
Dani & Debora Gurgel Quarteto
Rambling RECORD
2015-08-26


 ジャジーMPBのDani & Debora Gurgelバンドの第三作。
 “UM” (2013)はフルアコースティック、前作“LUZ” (2014)は一部でエレピ、エレキベースを導入しペースを変えていましたが、本作はギターがゲスト参加。
 もちろん全体の質感は変わらない、明るくファンキーなブラジアリアンコンテンポラリージャズ的ボーカルアルバムなのですが、少しずつ変化をつけようしているのかもしれません。
 いきなり怒涛のスキャットがフィーチャーされる曲の連発。
 作品が新しくなるにつれ、段々と跳びはね方に拍車がかかってきたと感じるのは気のせいでしょうか?
 これでもかこれでもかのスキャットと、それに寄り添い、一緒に突っ走るバンド。
 本作ではエレキベースが使われていないのが残念ですが、バンド全体が洗練されてきた感もあり、ブラジリアン・アコースティック・ファンク・ジャズに徹するのもいいのかもしれません。
 ドラムの音も、善し悪しはさておき、普通っぽくなったもんね。
 ギターが二曲にゲスト参加しているのもチェンジオブペース。
 いかにもショーロ~ボッサなブラジル音楽、その洗練されたモード。
 ブレークと切り返しがキッチリ作り込まれたアレンジに、グルーヴィーなビート、完璧な演奏、さらに洗練。
 そのうえで自在に踊るスキャット・・・
 ここまではあまり目立たなかった、しっとり系の楽曲もいくつか交えつつ、バンドサウンドとして完成しましたかね。
 演奏力、独特のバンドサウンドを備えた完璧なバンド。
 最後にさり気なく納められたEgberto_Gismontiナンバー”Loro”は、ドラムとスキャットの激しいインタープレーから、いかにもこのバンドな明るく元気なコンテンポラリージャズ。
 縦横無尽なスキャットを含めて強烈にテクニカルな演奏なのですが、Gismontiさんのある種の気難しさがなくなり、あっけらかんと明るい音。
 それがこの人、このバンドの最大の魅力なのでしょうね。たぶん。

 


posted by H.A.