“Dawn Dance” (1981) Steve Eliovson, Collin Walcott
Steve Eliovson (Acoustic Guitar)
Collin Walcott (Percussion)

Dawn Dance
Universal Music International Ltda.
2008-11-18


 南アフリカ?のギタリストSteve Eliovson、唯一のECM作品、Collin WalcottとのDuo。
 名作。
 アコースティックギターをオーバーダビングし、パーカッションがサポートする構成。
 ベースもドラムもいませんが、ほどよい音の厚みとビート感。
 どことなく爽やかで、バッキングだけを聞いているとフォーキーでPat Methenyっぽくもあるし、シングルトーンでのソロはスパニッシュ風だったり、さまざまな表情が入り混じります。
 ジャンルにはこだわらない、誰の色合いでもない、穏やかな流れと強烈な疾走が交錯する素晴らしいギター。
 アコースティックギター一本を中心とした音作りはRalph Towner的ではあるのですが、この期の彼の諸作よりも柔らかな感じ、あるいはBill ConorsのECM諸作よりも明るく丸い感じでしょうか。
 基本的には明るく爽やかな空気感。
 エコーたっぷりな瑞々しく美しい音を含めて、いかにもECMっぽい空気感も漂っています。
 Collin Walcottのサポートは穏やかな色付け。
 強いエスニックテイストはありませんが、アコースティックギター一色の音の流れの中で、いい感じのアクセント。
 全曲オリジナル曲、どの曲も淡い色の穏やかなメロディ、少々の寂寥感。
 静かなだけでなく、ヒタヒタと迫ってくる、あるいはジワジワと盛り上がってくる流れの構成が印象的で、ほどよい興奮と陶酔感もあります。 
 抜群の演奏力、独特の空気感を含めて、Eicherさんも期待していたんじゃないかな?
 が、一作のみ。
 何が起こったのか、起こらなかったのかはわかりません。
 そんな謎な感じはしない、わかりやすい音。
 こちらは少し謎めいた感じの素晴らしいジャケットのポートレートを眺めつつ、穏やかで爽やかなギターの音を楽しむのが吉。




posted by H.A.