“Old and New Dreams” (1979) Old and New Dreams
Don Cherry (pocket trumpet, piano(?)) Dewey Redman (tenor sax, musette) Charlie Haden (bass) Ed Blackwell (drums)
Ornette Coleman所縁のメンバーのバンドOld and New DreamsのECM作品。
同タイトルのデビュー作“Old and New Dreams” (Oct.1976)は別レーベルでザラついた感じ、アグレッシブなOrnette的ジャズでしたが、さすがにECMだと少し雰囲気が変わってきます。
冒頭は10分を超える長尺なあの"Lonely Woman”。
奇をてらったアレンジではなく、オリジナルに近いのですが、ECM的な透明度が高い音での緊張感。
マシンガンのようなベースと陶酔感を誘いつつヒタヒタと迫ってくるようなドラムが背景を作り、Don Cherry がリード、Dewey Redmanのサックスが絡みつく構成。
これにKeith Jarrettが入ると・・・まで行かずともSteve Kuhn、Richie Beirachあたり、この時期のECMハウスピアニストが入るともっとECMっぽく、凄い演奏になったんだろうなあ・・・とかは贅沢な妄想。
過剰に熱くなることのないクールな音、どことなく突き放したようなムード。
ハードボイルドです。
メンバーのオリジナル曲はエスニックテイストが強い演奏。
なんだか不思議で妖し気な演奏が揃っています。
さらにその上にECMならではの静謐でひんやりとしたクールネスが加わった独特の音。
無音の空間に響くトランペット、ベースがカッコいい瞬間がしばしば。
なんだかんだでアメリカっぽくて、その意味ではECM的ではないのかもしれませんが、全編通じてハードボイルド、妖しさ満点。
前作に引き続き甘さを抑えたクールネス。
そんな1970年代終りのジャズ。
前作に引き続き甘さを抑えたクールネス。
そんな1970年代終りのジャズ。
posted by H.A.