“Astor Piazzolla Reunion: A Tango Excursion” (1996) Gary Burton
Gary Burton (Vibraphone)
Daniel Binelli, Marcelo Nisinman, Astor Piazzolla (bandoneon) Pablo Ziegler, Nicolas Ledesma, Makoto Ozone (piano) Horacio Malvicino (guitar) Héctor Console (contrabass) Fernando Suarez-Paz (violin)
Gary Burton、Astor Piazzollaトリビュート作品。
大名作“Tango: Zero Hour” (1986)、“Piazzolla: La Camorra” (May.1988) Astor Piazzollaのメンバーが勢ぞろい。
大名作“Tango: Zero Hour” (1986)、“Piazzolla: La Camorra” (May.1988) Astor Piazzollaのメンバーが勢ぞろい。
Astor Piazzollaの名前もありますが、この時期には既に亡くなっていますので、一曲のみのオーバーダビング。
編成はPiazzollaキンテート+ヴィブラフォン、楽曲もAstor Piazzolla。
オリジナルに近い音になってもよさそうなのですが、何故かより洗練された線が細めの音。
アレンジが大きく異なるわけでもヴィブラフォンが常に前面に出ているわけでもないのですが、不思議な質感の違い。
録音の具合とそれを含めた緊張感の違いなのでしょうかね?
名曲“Soledad”、バンドネオンがリードする“Piazzolla: La Camorra” (May.1988) Astor Piazzollaのバージョンと、ヴィブラフォンがリードする本作、似たアレンジながら、深く沈んでいくような“Piazzolla: La Camorra” (May.1988)のバージョンに対して、フワフワと舞うような本作のバージョン。
バンドのメンバーもリードする音、空気感をそのまま引き継いて音を出しているような感じがします。
Piazzollaバンドでは激情系のイメージのバイオリン、ピアノもなぜかスッキリした感じがします。
鬼気迫るようなPiazzollaのバージョンに対して、サラリとした本アルバムのバージョン。
そんな違い。
さておき、Piazzollaの鬼気迫るメロディの上を泳ぐようなヴィブラフォンの清涼感が心地よい音。
漆黒の闇のような“Tango: Zero Hour” (1986)に対して、少々あっさり系、薄味の本作。
その分かえって気軽に聞けるのかもしれません。
