“Ao Vivo 100ª Apresentação” (1983) João Bosco
Joao Bosco (voice, guitar)
ブラジルの大御所シンガーソングライターJoao Bosco、ギター弾き語りでのソロライブアルバム。
ギターの弾き語りといえば神様Joao Gilbertのしっとり、まったりとしたイメージが強いのかもしれませんが、この人は元気いっぱい。
ギターをジャカジャカかき鳴らし、ボイスもウイスパーではなく、ソウルフル。
優雅で上品というよりも、エネルギッシュ。
Elis Reginaへ楽曲提供して人気に、なんてことですが、確かにそんなムード。
ボサノバは静かでエレガントなJoao Gilbertのスタイルがスタンダードなのでしょうが、広くブラジル音楽、サンバあるいはMPBでとらえれば、こちらのスタイルの方がオーソドックスなのでしょう。
根底に高速なビートが流れていながらも変幻自在のギター。
ジャズ系とは違うブラジリアングルーヴ、突っ走っているようでピタッと尺の中に収まる心地よさ。
ボーカルもまた然り。
あっちこっちに跳んで行っているようで収まるところに納まります。
天才のみがなせる技、ってな感じ。
冒頭すぐの「ブラジルの水彩画」を除けばすべてオリジナル曲。
ボッサ、サンバその他含めて、名曲、代表曲のオンパレードなのでしょうが、いい意味で曲が何とか・・・が気にならない圧倒的な演奏力。
ギター一本の弾き語りながら退屈さゼロ、CD一枚スルッと聞けてしまいます。
最後はElis Reginaの人気曲「酔っ払いと綱渡り芸人」。
あざとい締めといえばそうなんだけど、カッコいいので仕方ありませんね。
