“Facing the wind” (1996) David Friesen & Leszek Możdżer
Leszek Możdżer (piano) David Friesen (bass)
 
Facing The Wind
David Friesen
Power Bros Records
1997
レシェック モジジェル
デビッド フリードセン


 ベテランベーシストDavid Friesenと、当時は若手売り出し中だったであろうポーランドのLeszek MożdżerのDuo作品。
 David Friesenはアメリカ人ですが、ヨーロッパでの活動が多いようで、ポーランドのレーベル?からのようです。
 全体の質感は、とても美しく、穏やかでしっとりとしたヨーロピアンジャズ。
 ECM的な妖しい場面、ハイテンションな場面もしばしば登場しますが、アバンギャルドさ、難解さは全くありません。
 両者のオリジナル曲が半々に”Nefertiti”。
 Leszek Możdżerはこの時点で既に他の人とはちょっと違う感じのスーパーピアニストぶりを発揮していますが、後の諸作と比べるとまだまだ穏やかなジャズピアノ。
 激しさ、過激さが前面に出ていない分、かえって聞きやすいかもしれません。
 冒頭は淡くて優雅なワルツ。
 この期ではBill Evansっぽさが強い感じでしょうかね・・・?と思っていたのは冒頭曲のみ。
 やはりこの期から凄いピアノ。
 何の迷いも乱れもない高速なフレーズ連発。
 強烈な加速感ながらなぜか枠の中にピッタリと納まってしまう心地よさ。
 もちろん相方のDavid Friesenも凄い演奏。
 いかにもウッドベースな深い音、ピッタリと寄り添いながら加減速に対応するサポートに、たっぷりのエコーが効いたアルコを駆使した幻想的な音作りまで、こちらもスーパーなベース。
 普通にスウイングする曲から、幻想的なルバート的なバラードまで、素晴らしい演奏が続きます。
 Lars Danielssonよりも相性がよかったりして・・・そんなこともないか?
 もう二十年も前の録音、甘めの美曲が無い分地味と言われればそうなのかもしれませんが、素晴らしいベース、ピアノがたっぷり聞ける隠れた名作。




posted by H.A.