“Live From Bahia” (1992) Larry Coryell ‎
Larry Coryell (Guitar)
Dori Caymmi (Vocals, Guitar) Romero Lubambo (Guitar) Luiz Avellar (Keyboards) Nico Assumpcao (Electric Bass) Billy Cobham (Drums) Monica Millet, Tiao Oliveira (Percussion)
Donald Harrison (Alto, Soprano Sax) Marcio Montarroyos (Trumpet)
 
Live from Bahia
Larry Coryell
Membran
ラリー コリエル


 Larry Coryell、ブラジルでのライブ作品。
 Billy Cobhamといったごっつい感じになりそうな名前がありますが、本作はあくまで柔らかなブラジリアンフュージョン。
 三曲ほどの楽曲を提供するDori Caymmiのアルバム、といっても違和感がないかもしれない質感、近い時期の“Brazilian Serenata” (1991)、“Kicking Cans” (1993) Dori Caymmiとも近い感じの場面が印象に残ります。
 Larry Coryellは弾きまくるといったイメージもなく、あくまでクリーントーンでスムースなギターが中心、ゴリゴリのジャズのはずのサックスも、自然な?エコーがたっぷり効いていいてフワフワとした質感、Billy Cobhamも軽快です。
 Larry Coryell がブラジルに傾倒云々といった話は知りませんし、Larry Coryellファンから見てどう聞こえるのかはわかりませんが、ブラジル系大好きからすればとても素敵な音楽。
 いかにもBahiaなフワフワと浮遊感の強い、幻想的なムードとほどほどの洗練。
 もちろんいかにもフュージョンな演奏も何曲かあったりしますが、なぜか柔らかなムード。
 それを醸し出すのはBahiaの空気感なのか、Dori Caymmiのオーラなのか。
 最後はMilton Nascimentoナンバー”Vera Cruz”で突っ走るバンド。
 ブラジル音楽好き、アメリカンフュージョン好きの双方からすれば中途半端なのかな?
 それでもフワフワとしたブラジルの空気感と、突っ走りたくて仕方ない(と思われる)アメリカンなジャズフュージョン陣のいい感じのバランス。
 中古盤屋さんでは叩き売られている印象もありますが、中身はとても素敵な音楽。
 名作だと思うのだけどなあ・・・




posted by H.A.