“Brazilian Serenata” (1991) Dori Caymmi
Dori Caymmi (guitar, vocal)
Don Grusin, Freddie Ravel (keyboards) Abraham Laboriel, Jerry Watts, Arni Egilsson, David Stone, James Johnson (Bass) Claudio Slon, Michael Shapiro (Drums)
Paulinho da Costa (percussion) Tom Scott (flute, Alto Sax) Bill Watrous (Trombone) Ray Pizzi (Bassoon)
Kevin Lettau, Morgan Ames, Darlene Koldenhoven, Carmin Twilly, Clydene Jackson-Edwards (background vocals) and Strings
 
ドリ カイミ

 ブラジルの大御所シンガーソングライターDori Caymmiのフュージョン作品。
 豪華な名作“Kicking Cans” (1993)の前作に当たるのだと思います。
 ブラジリアンな人とアメリカンの人の混成のサポートによる、とても洗練されたブラジリリアンフュージョン。
 “Kicking Cans”ほど派手な感じはありませんが、変わらない心地よさ、柔らかさ。
 いつものセンチメンタルなメロディと柔らかなボイス。
 それらが一体となった郷愁感。
 さらに、優雅なストリングスに加えて、現代的なフュージョンミュージシャンのサポートがいいころ合いの洗練を付け加えてくれます。
 エレピの絡み方など、とてもクールで素敵です。
 完全アコースティックな編成だと素朴な感じがいいのですが、フュージョン混じり編成だと都会的でクールな感じ。
 かといってタイトにはなりきらず、そこそこのクールネスと柔らかさ緩さのバランスがいい感じ。
 南の島のリゾートの高級ホテルってな感じ。
 ジャズだとありきたり、Jobim曲だと洗練され過ぎ、サンバだと観光客向けっぽくなりそうだけども、この人のメロディ、ボイスだと、なぜか自然にそんな空間に馴染んでしまうような気がします。
 フワフワとした浮遊感のあるとても心地よい時間、空間です。
 ブラジルの巨匠はたくさんいれど、私的にはJoao Gilbertoに並ぶようなスタイリスト、と勝手に思っています。
 本作も名作だと思います。
 本作収録の楽曲も引っ提げて、なぜかLarry Coryell作品への共演、出自のバイーア地区でのライブ“Live From Bahia” (1992)、”Kicking Cans” (1993)へと続きます。

 


posted by H.A.