“New Era” (2007) Tigran Hamasyan
Tigran Hamasyan (Piano, Keyboards)
Vardan Grigoryan (Duduk, Shvi, Zurna) François Moutin (Acoustic Bass) Louis Moutin (Drums)
 
New Era
Tigran Hamasyan
Nocturne
ティグラン・ハマシヤン


 アルメニア出身のスーパーピアニストTigran Hamasyan、若き日の作品、デビューから二作目になるのでしょうか。
 ピアノトリオに曲によってボイス、リード楽器が加わります。
 “Liberetto” (2012)、“Liberetto II” (2014)  Lars Danielssonあたりのジャズ作品への客演では、スーパージャズピアニストですが、リーダー作では少々面持ちが異なります。
 ジャズよりもワールドミュージック、プログレッシブロックっぽく、ハードな印象。
 それでもこの期の演奏は、まだまだジャズの香りが濃厚で、一部ではHerbie Hancockのジャズをハードにした感じでしょうか?
 冒頭から激しい演奏が続きます。
 ロック寄りの激しいビートと複雑な構成、複雑な展開。
 強烈なタッチの美しい音、疾走感などピアノの演奏自体は、後の方がすごいのかもしれませんが、もちろんその片鱗はここでもうかがえます。
 ビートに乗るとどこまでも突っ走っていきそうな凄まじい疾走感。
 サポートのメンバーも煽りまくる激しい演奏。
 こちらはベテラン陣、フランス系だと思いますが、そんなムードが漂う演奏も何曲かあります。
 オリジナル曲中心にアルメニアンな?トラディショナル、ジャズ曲のカバーが少々。
 Monk, Milesのカバーもなんだか別世界の不思議な音作り。
 後のアルメニアンワールドミュージック+変拍子・キメまくり・プログレッシブロック的な演奏もあり、それらはやはりこの頃からTigranの世界。
 が、本作では素直な4ビート、ソウル~フュージョンっぽい8ビート、ラテンビートなどなど、いろいろな色合いも混在しています。
 まだ方向感が定まっておらずいろいろやってみてます感もありますが、破天荒なスーパーピアニストのスタート地点、ジャズ風味強めのTigran Hamasyanをたっぷり聞くにはいい作品なのかもしれません。
 やはりこの頃から特別な人だったように思います。




posted by H.A.