“N.Y. Nites: Standards” (Mar.1988) Quest
Dave Liebman、Richie Beirachのバンドのスタンダード集。
“Quest” (1981)からメンバーも変更され、間に何作か挟んで、満を持した?スタンダード演奏。
思わず避けてしまいそうになるような聞き古した楽曲が並びますが、これが素晴らしい出来。
元々演奏力は一線を越えた人たちのバンドなので、素敵なメロディ、コードの曲を自然体で演奏するだけで凄いものが出来てしまいそうなのですが、まさにそんなアルバム。
Billy Hartが叩きまくり、クールなウォーキングベースが全体を引き締め、ピアノはガンガンゴンゴン、サックスは切れまくり。
クールでハイテンションなジャズ演奏がとても馴染みやすく仕上がっています。
気難し気なオリジナル曲よりもこちらの方がこのバンドのカッコよさがかえってよく見えてくるようにも思います。
Ivan Linsの“The Island”なんてベタベタなメロディが、知的にクールに聞こえてきます。
“You Don't Know What Love Is”然り、“You and the Night and the Music”然り。
あまり軽妙になりすぎると違和感が無きにしも非ずですが、それはご愛敬。
ま、アーティストとしてはもっとクリエイティブなことをやりたいのでしょうが、聞く方としてはこのくらいの方が・・・
※近年のステージから。
posted by H.A.