“Elm” (1979) Richard Beirach
Richard Beirach (piano)
George Mraz (bass) Jack DeJohnette (drums)
 
Elm
Universal Music LLC
リッチー・バイラーク


 Richie Beirach、ピアノトリオでの人気作。
 長く行動を共にするGeorge MrazとJack DeJohnetteの豪華メンバー。
 Richie Beirach、ECMではこの作品あたりが最後でしょうか?
 ECMのハウスドラマーJack DeJohnetteとの共演も、ECMではこれしかないのかな?
 人気作だけではなく、名作、名演です。
 とても透明度が高く、美しく、少し硬質な音のピアノ。
 クラシックの香り、美しさはそのままに、いつもの重厚感が少し薄らいだように思うのは気のせいでしょうか?
 いつになく動きまくる盟友George Mrazのベースと緊張感の高いビートを叩きだすドラム。
 さらに”Snow Leopard”、“Elm”といった代表曲も含めて素晴らしい曲揃い。
 明るい色合いの曲からハイテンションな曲、妖しい曲などなど、素晴らしいメロディ、素晴らしい演奏が揃っています。
 全編ドラムソロ状態の凄まじいドラムと超高速ピアノ、強烈な緊張感の”Snow Leopard”、悲し気で妖しいメロディの“Elm”が人気なのかもしれませんが、とりわけカッコいいのが、ECMの真骨頂、全編ルバート風のスローバラード”Ki”。
 フリーなビートを繰り出すドラムに、美しく漂うピアノ、それに絡みつくようなべース。
 この頃から現在に至るまでのECMでの定番ですが、さすがに1970年代ECM。
 淡いだけではない、妖しさ激しさが交錯するハイテンションなバラード。
 強烈な浮遊感と緊張感。
 恐ろしいまでに透明度の高い美しい音。
 断片的な美しいメロディが漂い、現れては消えていくような、現実離れした夢見心地の時間、空間。
 やはりECMのピアノトリオはこれでないとね。




posted by H.A.