“Hubris” (1977) Richard Beirach
Richard Beirach (piano)
 
ヒューブリス
リッチー・バイラーク
ユニバーサル インターナショナル
2000-09-23


 Richard Beirach、人気のピアノソロ作品。
 何度も再演されている名曲“Sunday Song”の決定的なバージョンが本作。
 後のスタンダードが多く取り上げられた演奏はあまり聞いていないのですが、それらを除けば本作、あるいはトリオでの“Elm” (1979)あたりが一番の人気作なのでしょう。
 とても素敵なジャケットにピッタリな美しい音が続きます。
 美しくもけだるい感じの“Sunday Song”で始まり、最後にアンサーソング、とてもグルーミーでガラガラと崩れていくような“Sunday Song - Monday”で終わる、とてもシャレというか、ユーモア?にあふれた演出。
 サザエさん症候群(懐かしい!)はアメリカでも共通なんでしょうかね?
 同じくECMのヨーロッパ的なアメリカ人ピアニストSteve Kuhnがカミソリのような切れ味だとすれば、こちらはナタのようなムード。
 どちらにも共通する、ちょっと聞きでは神経質なようで、どこかあっけらかんとした空気は、アメリカ人ならでは音なのでしょうか?
 多くがセンチメンタルな哀愁漂う美しいメロディの曲ながら、甘くはならない演奏。
 美しくもどこか突き放したような、日常からズレたような感じがする音使い、空気感。
 ソロ演奏ゆえの揺れるリズムとしばしば訪れる空白の瞬間。
 やはりハードボイルドです。
 それでも本作、フリーな毒気、重低音をドカンと出す場面も少々のみ、メロディとピアノの美しさ、きらびやかに舞うような高音が勝ります。
  Keith JarrettChic CoreaではないECMのピアノソロ作品としては、“ECSTASY” (1974) Steve Kuhn、“Vignettes” (2007) Marilyn Crispellがお気に入りの三作。
 他にもカッコいいのがあったかなあ・・・
   
 


posted by H.A.