“Live in Seattle” (Sep.30.1965) John Coltrane
John Coltrane (soprano, tenor saxophone)
McCoy Tyner (piano) Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones (drums)
Pharoah Sanders (tenor saxophone) Donald Garrett (bass clarinet, bass)
 
Live In Seattle
Universal Music LLC
ジョン・コルトレーン


 John Coltrane、Pharoah Sanders、Donald Garrettをゲストに迎えた激烈フリージャズ作品。
 “Ascension” (Jun.1965)と同じく、激烈フリージャズに本格的に突入していく端緒。
 但し、リリースされたのは1971年、何かしら気に入らない部分があったのかもしれません。
 いずれにしても“Ascension”をさらに激しくした演奏。
 “Selflessness” (Oct.1965)に収録された演奏の少しだけ前の録音ですが、それよりももっと激しいフリージャズ。
 “Ascension” (Jun.1965) 以降も、“New Thing at Newport” (Jul.2,1965)、“Sun Ship” (Aug.1965) 、直前の“First Meditations” (Sep.2.1965)まで、激しくとも調性があったのですが、ここで完全にタガが外れてしまったような演奏に変わっています。
 激烈フリーの作品に共通することがPharoah Sandersの参加。
 彼が参加するとColtraneも常軌を逸した激しい音使いとなり、彼が参加していないアルバムでは激しくとも調性の取れたジャズになっているように思います。
 Pharoah SandersがColtraneの心のタガを外す役割を担ってのでしょうか。
 絶叫する3人の管楽器奏者。
 ピアノトリオで演奏される時間だけは4ビートのジャズ、ベースソロは幻想的な静かな時間ですが、他は沈痛で激しい絶叫の嵐・・・
 最も長尺、35分を超える"Evolution"。
 陰鬱で激烈。
 三管のクダを巻くような絶叫に音を合わせるのはJimmy Garrisonのみ。
 続くこと10分、美しいピアノと激しいドラムが加わりやっと音楽の形が見えてきますが、管楽器の絶叫は止まりません。
 20分過ぎからは本当の肉声での叫び・・・
 ちょっとこれは・・・本当に怖い・・・
 管楽器が抜け、ピアノトリオになるとやっとジャズになり、終盤は激しくも定常なピアノトリオを背景にした超弩級に激しい音での集団即興演奏、いや、三管の絶叫で幕・・・
 とてつもなく凄まじい演奏は、近々McCoy TynerとElvin Jonesが脱退するのもわかるような気がします。
 それでもJohn Coltraneの前進は止まりません。




posted by H.A.