“Live at Birdland” (Oct.Nov.1963) John Coltrane
John Coltrane (soprano, tenor saxophone)
McCoy Tyner (piano) Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones (drums)
 
ライヴ・アット・バードランド
ジョン・コルトレーン
ユニバーサル ミュージック
2016-08-24


 John Coltrane、黄金のカルテットでのライブ録音+α。
 諸々の意味でバランスの取れたColtraneのカッコよさがまとまった作品。
 “A Love Supreme” (Dec.1964)までいくと激しすぎると感じる人は、この作品、あるいは次作“Crescent” (Apl.Jun.1964) あたりが一番楽しめる作品なのかもしれません。
 この頃になると1950年代のジャズの気合一発で盛り上がろう的なムード、酒場のBGM的なムードはなくなり、Coltrane特有のダークなムードと切迫感の強い演奏。
 それでもスッキリとまとまった音の流れ。
 バンドとしての音も固まり、エスニックあり、ハイテンションモードあり、バラードあり、妖しい系ありで、ここまでの集大成的な演奏集。
 じわじわと始まって、徐々に音量とテンションを上げ、ポリリズミックなドラムと、ピアノが徹底的に繰り返すシンプルなリフが陶酔感を誘う音楽の流れ。
 気が付けばドカーンと盛り上がっていて別世界・・・な構成。
 ちょっと甘め、あるいはハードボイルドにテーマを決めたら、あれよあれよのどこまで続いてい行くかわからないようなインプロビゼーション。
 スタジオ録音で二曲+αが入っていますが、同時期の録音、前半のライブ音源のイメージと大きくはズレませんが、少々沈んだ感じが次の“Crescent” (Apl.Jun.1964)に近いイメージかもしれません。
 これまたハードボイルドな質感ながらも、深刻で切ない感じがいかにもColtraneの世界。
 Coltraneの作品、甘いの、辛いの、超激辛の・・・いろんな色合いのアルバムがありますが、初めて聞く人に勧めるにはこのアルバムがいいのかもしれません。
 “Ballads” (Dec.1961,Sep.1962,Nov.1962)、“John Coltrane and Johnny Hartman” (Mar.1963)の方がいいのかもしれませんが、それから入ってしまうと、他が・・・
 ダークで深刻なムード、陶酔感を誘う激しいビートとインプロビゼーション、世俗から少しずれたようなハードボイルドネス、そこはかとなく漂う哀しみ、あるいは慈しみ・・・
 Coltraneの音楽のカッコよさがわかりやすくギュッと詰まった一作。




posted by H.A.