“Impressions” (Nov.1961,Sep.1962,Apl.1963) John Coltrane
John Coltrane (soprano, tenor saxophone)
McCoy Tyner (piano) Reggie Workman, Jimmy Garrison (bass) Elvin Jones, Roy Haynes (drums)
Eric Dolphy (bass clarinet, alto sax)
 
インプレッションズ
ジョン・コルトレーン
ユニバーサル ミュージック


 John Coltrane、“Live! at the Village Vanguard” (Nov.1961) と同じライブから長尺な演奏を二曲に、短いブルースとバラード。
 リリースはちょっと遅れて1963年、“John Coltrane and Johnny Hartman” (Mar.1963)と当時の様ですが、まだ1950年代ジャズの組み立てを守っているような構成。
 アルバムにするにはバラードとブルースを入れたいのだけども、ライブ音源では“Live! at the Village Vanguard” (Nov.1961)に入れた”Softly As In A Morning Sunrise”以外、適当なのがないので新録を入れるか、ってな感じでしょうか。
 ハイライトはライブ音源からの激しくモーダルな演奏、ミディアムテンポの”India”と高速な“Impressions”。
 “India”は“The Complete 1961 Village Vanguard Recordings” (Nov.1961)に収められたウードなどを交えた他のバージョンの方がハイテンションで面白いと思うのだけども、あくまでジャズな音を優先したのでしょうかね?
 “Impressions”はElvin Jonesの叩きまくるドラムと吹きまくるColtraneがカッコいい、とても激しい演奏ですが、残念ながらEric Dolphyのソロは無し。
 これも他にいいバージョンがあるのだけも、Coltraneのソロを優先しましたかね?
 なお、LPレコードでの最後に収められた“After the Rain”は、これこそColtraneの素晴らしいバラード演奏。
 “Ballads” (Dec.1961,Sep.1962,Nov.1962)のように優しい系で女性的なスッとした演奏なのだけども甘い感じではなく、そこはかとなく漂う寂寥感とハードボイルドネス。
 “Crescent” (Apl.Jun.1964)までいくと悲壮感も出てくるけども、この期ではサラリとしたハードボイルドネスであり、ダンディズム。
 とてもさり気ないけど、カッコいい演奏です。
 たぶんオリジナル曲だからでしょう。
 もちろん“The Gentle Side Of John Coltrane” (1962-1965)にもキッチリ収録されています。




posted by H.A.