“Streams” (2015) Jakob Bro
Jakob Bro (guitar) 
Thomas Morgan (double-bass) Joey Baron (drums)
 
Streams [12 inch Analog]
Jakob Bro
Imports
2016-12-02
ヤコブ・ブロ

 デンマークのギタリストJakob Bro、“Gefion” (2013)に続くECMレコード第二弾。
 ドラマーが交代していますが、前作と同様、フワフワと漂うような不思議な音空間。
 全てスローテンポ、寂寥感の強い漂うような音。
 どれもが淡い郷愁を湛えたような、暖かで心地よい音の流れ。
 これで抽象度が高かったり、キツめの音だったり、怖いメロディだったりすると、取っ付きにくそうだけども、そうはならないのがこの人ならではの絶妙なバランス。
 たっぷりのリバーブが効いたクリーントーンのギターはシャープなようで、線が細いようで、まろやかなクリーントーン中心。
 ベースは本作もスローテンポで絶妙なグルーヴを出す、深くて上品な音のThomas Morgan。
 Anders JorminMarc Johnsonなどのベテラン陣に変わる次の世代のECMのハウスベーシストはこの人なんだろうなあ、と勝手に思っています。
 フォーキーな感じ、芯があるようで、抽象的なようで、悲し気なようで、懐かし気なような、淡くてふわふわとしたメロディ。
 淡いメロディがふわふわゆらゆらとシャボン玉のように次々と現れては消えていくような空間。
 テーマとインプロビゼーションの境目が曖昧、ギターとベースのどちらが前面に出ているのか、ドラムがどんなビートを出しているのかさえ曖昧な不思議な音の流れ。 
 ジャズでもロックでもない不思議な音が次々と湧き出しては消えていきます。
 中盤からはディストーションも使ってビート感も強くなりますが、漂うような質感、哀感は変わりません。 
 淡くて美しくて、不思議で、暖かなギターの一作。
 プロデューサーはもちろん総帥Manfred Eicher。
 オーソドックスなトリオ編成での作品が二作続きましたので、おそらく次作は違う編成。
 トランぺッターTomasz Stanko とは“Dark Eyes”(2009)、サックスLee Konitz とは"December Song” (2012)などで共演済。
 ECM内ならば、Tomasz Stankoとガッツリやってほしいところですが、同じく淡い色合いのピアニストGiovanni Guidiあたりと組んでスローなルバート大会をやると面白いんだろうなあ。
 さてどうなりますやら・・・




posted by H.A.