Procession (1983) Weather Report
Josef Zawinul (keyboards) Wayne Shorter (tenor, soprano sax) Victor Bailey (bass) Omar Hakim (drums, guitar, vocals) José Rossy (percussion, concertina)
The Manhattan Transfer (vocals)
Weather Report、Victor Bailey, Omar Hakim、José Rossy を迎えた新メンバーでの第一弾。
ここまでの作品と同じく、ファンクフュージョンですが、もっと作り込まれているというか、磨き上げられているというか、キッチリ、カッチリした質感。
ゴージャス、あるいは分厚くなったというのが適当なのかもしれません。
4ビートも何曲かで取り入れられており、前作“Weather Report” (1982)までの流れ、未来的4ビートのイメージもそのまま引き継がれています。
新加入のVictor Baileyも大活躍、音量大きめ、前面にフィーチャーされている印象。
ゴムボールのようにバウンドする質感もそのまま。
もちろんJaco Pastriusとの音色、フレージング、ビート感の違いは大きいのですが、違うタイプのカッコよさ。
もちろんJaco Pastriusとの音色、フレージング、ビート感の違いは大きいのですが、違うタイプのカッコよさ。
Alphonso Johnsonとも違って、ファンキーさ、疾走感はそのままに、少し重厚になったイメージでしょうか。
前後左右、縦横無尽に動きまわりつつもも、強烈なグルーヴと推進力。
普通のファンクやフュージョンバンドでは聞けない凄い演奏、凄いベーシスト。
Omar Hakimも同様に重厚な印象。
結果的に、軽快なイメージだったJaco Pastorius、Peter Erskineのコンビと比べると少々重め、その分ゴージャスに、カッチリとして聞こえるのでしょうかね。
先のコンビが軟式テニスボールような柔らかな弾み具合だとすれば、こちらは硬式、といった感じでしょうか。 シンセサイザーの使い方もバリエーションが増えてきたようで、変わった音、変わったメロディの置き方がいくつも登場します。
サックスもいつになく激しく吹く場面が多くなっています。
楽曲も決定的な名曲、名メロディこそありませんが、ほどほどキャッチーでほどほどポップな曲が並びます。
中心となっているJoe Zawinulの曲もさることながら、Wayne Shorterのバラードなどもカッコいい。
などなど、メンバー交代の不安などどこ吹く風。
完璧な作品です。
楽曲のキャッチーさを除けば、スタジオ録音作品の中でも完成度では一、二を争うのでは?
ある種の粗さのようなものもありません。
そんなこんなで、“8:30” (1978,1979)にも匹敵するような名作だと思います。
楽曲のキャッチーさを除けば、スタジオ録音作品の中でも完成度では一、二を争うのでは?
ある種の粗さのようなものもありません。
そんなこんなで、“8:30” (1978,1979)にも匹敵するような名作だと思います。
もっと話題になってもよさそうなアルバムだと思いますが、後は好みの問題なんでしょうかね?
ちょうどジャケットのイラストのように、カラフルで隙間なくしっかり描き込まれた立体感のある印象。油絵的あるいはアメリカンなCGアニメ的なコッテリ系。
私は同じくカラフルでも、“8:30” (1978,1979)のようなスッキリ系が好きなので・・・
posted by H.A.