“The Prisoner” (Apl.1969) Herbie Hancock

Herbie Hancock (acoustic, electric piano)
Buster Williams (bass) Albert "Tootie" Heath (drums)
Johnny Coles (flugelhorn) Garnett Brown (trombone) Joe Henderson (tenor saxophone, alto flute) Tony Studd (bass trombone) Jack Jeffers (bass trombone) Hubert Laws (flute) Jerome Richardson (bass clarinet, flute) Romeo Penque (bass clarinet)

Prisioner
Herbie Hancock
Blue Note Records
ハービー ハンコック



 Herbie Hancock、Blue Noteでの最終作。
 ホーンのアンサンブル重視の前作“Speak Like a Child” (Mar.1968) の路線の作品。
 前作から一年、“In a Silent Way” (Feb.1969) Miles Davisの二か月後の録音。
 Milesのバンドからは脱退した時期でしょうか。
 前作よりもホーンのアンサンブルが厚く複雑になり、ホーンのソロスペースも確保され、ビート感が強め、ハードバップ色も濃厚。
 それだけ“Speak Like a Child”が特別なアルバムだったのかもしれません。
 普通のジャズ色が戻ってきた感じですが、それでも前作までと同様に映像が見えるような音のイメージは続いています。
 本作は少し沈んだハードボイルドなムード。
 過激、激情の場面はありませんが、ハイテンションな演奏が続きます。
 “Speak Like a Child”の方が圧倒的に人気はあるのでしょう。
 本作も冒頭曲は前作のタイトル曲と同様のムードですが、少々クールで強面な感じ、全体の質感もクール。
 それゆえ前作の方が人気なのでしょうかね?
 いずれ劣らぬ名演で、私的な好みはこちら。
 たっぷりフィーチャーされるJoe Hendersonがカッコいいし、いつもながらの端正なピアノソロもたっぷり。
 Herbie Hancock、これがこの期、最後のアコースティック4ビートジャズアルバム。
 ジャケットデザインは微妙ですが、これはスーツで演奏すると似合いそうです。
 正真正銘、モダンジャズの時代の終わりを象徴する作品。
 ハードボイルドでカッコいい音。
 次作、ジャズロックな“Fat Albert Rotunda” (May.Jun.1969)、さらに“Bitches Brew” (Aug19-21,1969)な“Mwandishi” (Dec.1970)へと続きます。

 


posted by H.A.