“Butterfly Dreams” (Dec.1973) Flora Purim

Flora Purim (vocals)
George Duke (electric, acoustic piano, clavinet, synthesizer) David Amaro (electric, acoustic guitar) 
Stanley Clarke (electric, acoustic bass) Airto Moreira (drums, percussion)
Joe Henderson (flute, tenor saxophone) Ernie Hood (zither)

Butterfly Dream
Flora Purim
フローラ プリム


 もう一つの“Return to Forever” (Feb.1972)、Flora Purimのリーダー作。
 “Light as a Feather” (Oct.1972) Return to Foreverの一年後、夫君のAirto Moreira、Stanley ClarkeはReturn to Foreverから、キーボードにGeorge Duke、サックスにJoe Hendersonを迎えたアルバム。
 同時期の本家Return to Forever の“Hymn of the Seventh Galaxy” (1973)はごっついハードフュージョンですが、こちらはファンク路線と初期Return to Foreverが入り混じる構成。
 Flora Purim とAirto、Return to Forever、あるいはエレクトリックMiles閥を中心とした人脈からジャズ系の人のイメージもあるのですが、やはりブラジリアンポップスMPBの人、当時の流行もあってか、サイケ色も入ります。
 このあたりの作品、基本的にはGeorge Dukeが主導するファンクが中心、凄いベースラインが目立つ作品が続きます。
 それにジャズ系のサポートが入り、さらに初期Return to Foreverの香りが少々。
 MPBとしては強烈なファンクとジャズの香りが強く、そのバランスがこの人の独特の色合いになっているように思います。
 さしずめブラジリアンファンクフュージョン、ボーカル入り、といったところ。

 本作も、強めのビート感、一部の歪んだロックギターなど、全体的にハードに、さらにポップになっていますが、以降の諸作と比べると、初期Return to Foreverの香り、ジャズの香りも強い作品。
 楽曲は半数がStanley Clarke、以外はブラジル曲、George Dukeなど。
 強烈なファンクとシャウトから始まりますが、エレピが先導するReturn to Forever的な漂うようなメロディ、Jobimナンバーと続きます。
 素直な4ビートこそありませんが、Joe Hendersonのカッコいいサックスがちりばめられているし、ファンクにしろ、サンバにしろ、ドカーンと盛り上がるエキサイティングでカッコいいインプロビゼーションの場面もたっぷり。
 Stanley Clarke、Airto Moreiraコンビ独特のカッコいいグルーヴが全編に流れています。
 最後に “Light as a Feather”がカバーされていますが、“Light as a Feather” (Oct.1972)のバージョンと比べると、やはり少々ハードテイスト。
 それでも純ロック、ポップス系の音と比べれば、ビートもしなやかでブラジルテイスト満載。
 おまけに少々長尺にとられたインプロビゼーション。
 なかなかいい感じではないでしょうか。

 


posted by H.A.