“Piano Improvisations Vol.1,2” (Apl.1971) Chick Corea
Chick Corea (Piano)

Piano Improvisations 1
Chick Corea
Ecm Records


チック・コリア・ソロ Vol.2
チック・コリア
ユニバーサル ミュージック



 
 Chick Corea、ECMでのピアノソロ。
 “A.R.C.” (Jan.1971)、“Paris Concert” (Feb.1971) Circleはフリージャズの色合いの作品でしたが、こちらはメロディアス路線とフリージャズが入り混じる構成。
 それら前作までと“Return to Forever” (Feb.1972)を繋ぐ架け橋、過渡的作品とも言えるのかもしれません。
 本人の意図なのか、Manfred Eicherからの要望だったのかはわかりませんが、クラシック色もある端正なピアノが中心。
 この時期もMiles Davisとの共演を続けるKeith Jarrett の"Facing You" (Nov.1971)の半年前。
 そちらよりは、楽曲を丁寧にビートをキープしながら演奏するか、フリーに走るか、楽曲ごとにどちらかに振れるイメージ。
 Vol.1は全曲オリジナル、瑞々しく穏やかなピアノが中心。
 穏やかな質感、美しいメロディ、淡いメロディ、クラシック寄りのメロディもありますが、抽象的な楽曲は少々のみ。
 遊び心はちりばめられているのかもしれませんが、美しいピアノの音、余白の静寂、静謐で端正に響きます。
 Vol.2はカバーを交えながら、激しいフリーの演奏が多め。
 静かにメロディアスに始まりますが、少々過ぎるとフリージャズ全開。
 これにドラムとベースが入るとあの激烈フリージャズになるのかな?といった演奏も多々。
 1960年代の激烈フリージャズからはまだ脱していないようです。
 それでも、メロディアスな演奏はもちろん、激しい演奏も美しいピアノの音なのはECMならでは。
 後のKeith Jarrettもフリーのピアノソロインプロビゼーションを始めますが、その先駆はこの人。
 が、フリージャズはこの作品まで。
 再度エレピを持ち出し、あの清廉かつエキサイティングな“Return to Forever” (Feb.1972)へと続きます。
 その後、あっという間にまた違う激烈へ向かうChickさんですが・・・

 
 

posted by H.A.