“Paris Concert” (Feb.1971) Circle
Anthony Braxton (reeds, percussion) Chick Corea (piano) David Holland (bass, cello) Barry Altschul (percussion)
 
Paris Concert
Circle
Ecm Import
チック・コリア サークル


 Chick Corea、“The Song of Singing” (Apl.17,18.1970)のトリオにAnthony Braxtonを迎えたバンドCircleでのライブ録音。
 サックスカルテットですが、“The Song of Singing”、“A.R.C.” (Jan.1971)と質感は同じ。
 美しい音のフリージャズな一作。
 冒頭は本作もWayne Shoeter作 "Nefertiti"。
 “The Song of Singing”、“A.R.C.”でも取り上げられていますが、本作は落ち着いたビート、普通にジャズっぽいサックスソロからスタート。
 意外にオーソドックスかも・・・と油断していると、徐々に激烈フリージャズに遷移します。
 一息ついてピアノトリオになるとまたまた普通に4ビートからスタートしますが、またまた激烈へ。その熱を保ったままベースソロへと突入。
 二曲目は完全なベースソロ、さらにはピアノとサックスのDuoでの静かながら不思議なフリーインプロビゼーション、ドラムソロ、激しい系フリージャズへと続きます。
 CD二枚目も展開は同じ。
 時折の美しいメロディ、ピアノの響きから、徐々に激しくなっていく展開。
 最後に収められたスタンダード”No Greater Love"にしても、最初の5分ぐらいはビックリするぐらい普通のスタンダード演奏ですが、以降はフリーになりそうで、なり切らないで、定常に戻って、やっぱりフリーになって・・・
 最後はモダンジャズ的4ビートのとてもカッコいい音で締め。
 全体を眺めれば、基本的にはピアノトリオ“The Song of Singing”を踏襲。
 激烈ですが、“Sundance” (May.1969)、“Miles Davis At Fillmore”(Jun.1970) Miles Davisまではいきません。
 やはり、音を出していない空間が広い、うるさくはないフリービートを繰り出すBarry Altschulのドラムの色合いのように思います。
 その分、ドカーンと来るエネルギー放出型フリージャズではなくて、離散型、複雑型フリージャズ。
 激しさゆえの爽快感よりも緊張感、先の読めないスリルの方が勝る感じでしょうか。
 1960年代フリージャズ、そろそろその時代が終わりそうな、そうでもないような、そんなステージ。
 卓越した演奏力、美しい音はこのあたりの一連の作品の特徴、これまた美しい音のフリージャズ。
 同時期Miles Davisは激烈なジャズファンク“Live Evil”(Dec.16-19,1970)を録音していますが、フリージャズなChick Coreaはまだ続きます。
 あの“Return to Forever” (Feb.1972)まであと一年。
 
 
 

posted by H.A.