“Mingus” (1978-1979) Joni Mitchell
Joni Mitchell (guitar, vocals)
Jaco Pastorius (bass) Wayne Shorter (soprano saxophone) Herbie Hancock (electric piano) Peter Erskine (drums) Don Alias (congas) Emil Richards (percussion)
 
ミンガス
ジョニ・ミッチェル
ワーナーミュージック・ジャパン
2013-07-24

 Joni Mitchell、大名作”Don Juan's Reckless Daughter” (1977)に続く、スーパーフュージョンミュージシャンを従えたCharles Mingusトリビュートアルバム。
 バンドの軸はもちろん Jaco Pastoriusですが、キーボードがJoe Zawinulに変わるとWeather Reportになってしまう凄いメンバー。
 “Mr. Gone” (May.1978)、“8:30” (Nov.1978-1979) Weather Reportと同時期ですので、ちょうどJaco、Weather Reportともに絶頂期。
 と、興味は尽きないのですが、もちろん内容はWeather Report的ではないJoni Mitchellの世界、ジャズ寄りの音。
 ”Don Juan's Reckless Daughte”と比べると、淡い色合いで、少しビート感が弱い感じもします。
 しっとりとした曲、ジャズ寄りの曲が中心で、あの恐ろしくカッコいいJoni MitchellのギターのカッティングとJaco Pastoriusのベースとの絡みの場面が短いから、さらにミキシングの違いなのかもしれません。
 その分、最高のジャズ、フュージョンバンドの最高の演奏がたっぷり聞けるので贅沢は言えません。
 Jaco Pastoriusはもちろん、Herbie HancockもWayne Shorterも説明無用のカッコいい演奏。 
 ちょっと普通の人とは違う音と存在感。 
 Mingus53歳の誕生祝いの音源から始まり、途中Mingusの肉声をはさみながら、Mingusの曲に歌詞を付けた演奏を中心にオリジナル曲を数曲、”Goodbye Pork Pie Hat” で締める泣かせる構成。
 発表以来概ね40年、フュージョン系のボーカルアルバムの最高峰は、いまだに”Don Juan's Reckless Daughte”と本作だと思っています。
 他に何かいいのがあったかなあ・・・と考えながら行きつくのはいつもこのシリーズ。
 早く新しい何かに出てきてほしいのだけど・・・
 この一連の作品、さらにPat Metheny、Lyle Mays、Michael Breckerまで迎えたライブ作品”Shadows and Light” (Sep.1979)へと続きます。




 
 posted by H.A.