“Words unspoken” (2008) Gilad Hekselman
Gilad Hekselman (Guitar)
Joe Martin (Bass) Marcus Gilmore (Drums) Joel Frahm (Tenor Saxophone)

Words Unspoken
Gilad Hekselman
CD Baby
ギラッド ヘクセルマン


 ニューヨーク系コンテンポラリージャズギタリストGilad Hekselmanの第二作。
 デビュー作“Splitlife” (2006)は不思議系のジャズトリオでしたが、本作でサックスが数曲で参加。
 冒頭の“Ga'agua”は前作の穏やかさからは想像できない沈痛でヘビーな演奏。
 激情系テナーと激しいギターのソロ。
 現代の若手とは思えないような、John Coltrane的な重さのある演奏。
 これは凄いや、と身構えていると、以降は前作同様の穏やかな表情の不思議系コンテンポラリージャズ。
 サックスが入る曲は若干沈痛だったり、エキサイティング系ジャズだったり、歌謡曲風だったりしますが、冒頭曲のようなことはありません。
 この人の本筋はやはり穏やかな表情の不思議系のようです。
 何拍子かわからない複雑なビートとフワフワと漂うメロディ。
 “April in Paris”, ” Countdown”などのジャズスタンダードもそんな曲に化けています。
 と思っていると“Someone to Watch Over Me”は最後まで静かな普通のジャズバラード演奏だったり、”How Long Has This Been Going On”は素直なラテンだったり・・・
 とかなんとか、いろんな要素が入り混じる印象ですが、ギター自体は各曲とも同じ色合い。
 丸いクリーントーン、 ふわふわと漂いながら突っ走る、不思議感満載ながらスムースこの上ない音使い。
 天から次々と降ってくるような音、とても心地よいうえにクールな質感。
 今から思えばこのアルバムの異質な要素を混ぜ合わせた結果が、後続の“Hearts Wide Open” (2011)、“This Just In” (2011)のようにも聞こえます。 
 にしても冒頭曲は沈痛でヘビーだなあ。
 カッコいいけど。




posted by H.A.