“Four & More” (Feb.1964) Miles Davis
Miles Davis (Trumpet)
Herbie Hancock (Piano) Ron Carter (Double Bass) Tony Williams (Drums) George Coleman (Tenor saxophone)

Four & More
Miles Davis
Sbme Special Mkts.
マイルス デイビス


 Miles Davis、アメリカに帰ってのステージ、圧倒的な人気アルバム。
 確かにアップテンポでモーダルな演奏はすでに圧倒的な音。
 シンシンシンと降り注ぐような高速なシンバルレガートとこれでもかこれでもかと激しいフィルイン、フロントの熱の変化に過激に反応する凄いドラミング。
 これまた、間の多い少々変わった音使いのバッキングからフロントに過激に反応するピアノ。
 ソロになると突っ走りますが、McCoy Tynerあたりよりも線が細くて洗練された音。
 ベースも合わせて、遅くなったり速くなったり、ビートが伸び縮みするような、超弩級にフレキシブルな、それでいて全く乱れのないリズム隊。
 そんな音を背景にして御大の圧倒的なインプロビゼーション。
 クールで端正な佇まいながら、吹きまくり。
 George Colemanの癖のないスムースなサックスもカッコいい。
 癖のなさゆえか毀誉褒貶があるのかもしれないけども、このバンドのこの局面にはこの人が一番合っていたようにも思うのだけども、これが最後の共演?  
 聞き慣れた”So What”、”Walkin’”などが限界まで高速にアグレッシブに模様替えして、これでもかこれでもかと怒涛のように続きます。
 こりゃ凄いや。
 激しいのになぜかクール。
 その源泉は、静かに刻まれるシンバルなのか?
 淡々としているようで伸び縮みするゴムひものようなベースなのか?
 繊細で間の多いピアノなのか?
 それとも御大の発するトランペットなのか?
 たぶんその全てなのでしょう。
 楽曲は懐メロですが、演奏は最新型。
 クールでモーダル、全身しなやかな筋肉のような柔軟性。
 同時期のJohn Contraneは”Coltrane Live at Birdland” (Oct.Nov.1963)、“Crescent” (1964)あたり。
 これらも大々名作、クールながら少々重めのColtraneに対して、激しくともあくまで軽快でクールなMiles。
 この期のカルテットの音、初作“Seven Steps to Heaven”(Apl.May.1963) から約一年経て完成・・・でしょう。
 まだまだ変化は止まらないので、完成その1に過ぎませんが・・・
 落ち着いた演奏がよろしければ、同ステージの“My Funny Valentine” (Feb.1964)をどうぞ。




posted by H.A.