“Filles de Kilimanjaro” (Jun.Sep.1968) Miles Davis
Miles Davis (trumpet)
Herbie Hancock (Fender Rhodes electric piano) Ron Carter (electric bass)
Chick Corea (piano, RMI Electra-piano) Dave Holland (double bass) Tony Williams (drums)
Wayne Shorter (tenor saxophone)

Filles De Kilimanjaro
Miles Davis
Mobile Fidelity Koch
マイルス デイビス


 Miles Davis、”Bitches Brew” (1969)に向けて本格的な変貌。
 メンバーにChick Corea、Dave Hollandの新コンビで二曲、残りの四曲はHerbie Hancock、Ron Carterですが、全てエレクトリック。
 前作“Miles in the Sky” (Jan.May.1968)ではエレキは少々のみでしたが、このアルバムで方向が定まりました。 
 楽曲は全てMiles御大の書いたジャズロックかファンク。
 メンバーの曲ではイメージに合わなかったのでしょうか?
 それともセッションしながら作り上げてしまったのかな?
 “Miles in the Sky” (Jan.May.1968)と同様に、妖しくも明るいムード。
 Herbie Hancockは馴染んでいるようにも聞こえますが、Ron Carterは何となく戸惑いながら・・・な感も無きにしも非ず。
 ロック、ファンクといっても、アコースティック4ビートではないだけで、まだまだ全体のムードはジャズ。
 Tony Williamsのドラムは終始激しいビート。
 バッキングにしながらもドラムソロのような場面がしばしば。 
 ファンクなだけ、激しいだけでなく、ベース、エレピも加わって複雑なビート。
 中盤の"Petits Machins"、タイトル曲など、フロント陣含めて、各人が違った拍子でやっているような、そうでもないような・・・ファンキーでポリリズムミックな超カッコいい演奏。
 ベースがファンキーなビートを刻む中、ドラムはソロ状態、エレピもあちこちに飛びまくり。
 フリーになりそうでならない、複雑でファンキーでカッコいいビート。
 その線を強調して行けばさらにカッコいい音楽になったような気もする、カッコいい演奏。
 この曲は、Ron Carter、Herbie Hancockコンビ。
 その他、メロディもビート感もちょっと変わった雰囲気の不思議系が揃っています。
 “Miles in the Sky” (Jan.May.1968)と同様に、MilesもWayneも純ジャズ時代からテンションが上がってきています。
 が、全体を眺めれば、演奏はまずまず端正です。 
 ここから楽曲をさらにシンプルにして、もっと自由にインプロビゼーション、インタープレーを展開したのが、後続の“In a Silent Way” (Feb.1969)、”Bitches Brew” (1969)の破天荒な二作、といったところでしょうか。
 Miles流ジャズロック、ジャズファンク、その整った版。
 まだまだジャズです。
 次の“In a Silent Way” (Feb.1969)からは少々わけのわからない世界に・・・




posted by H.A.