“Terje Rypdal/Miroslav Vitous/Jack DeJohnette” (1978) Terje Rypdal, Miroslav Vitous, Jack DeJohnette
Terje Rypdal (Guitar, Guitar Synthesizer, Organ) Miroslav Vitous (Double Bass, Electric Piano) Jack DeJohnette (Drums)

Rypdal/vitous/dejohnette
Terje &miroslav V Rypdal
Ecm
ミロスラフ・ビトウス
テリエ・リピダル  
ジャック・ディジョネット

 凄いメンツのギタートリオ。
 ギターがプログレッシブロック系Terje Rypdal。
 強烈な推進力のベースとドラムMiroslav Vitous、Jack DeJohnette。
 これは格闘技になるしかなさそうですが、その通りの演奏。
 同年にJack DeJohnette参加、激しい系の名作ギタートリオ“Batik” (Jan.1978) Ralph Townerがありますが、全く違う音楽ながら、それに近いハイテンション。
 激しい演奏なのですが、なぜか静謐な凄み。
 誰がリーダーかは分かりません。
 楽曲からすればTerje Rypdalかもしれませんが、三者が一体となったような凄み。
 冒頭からヒタヒタと迫ってくるようなビート、妖しいアルコに電子音、ズルズルグチョグチョギター。
 三者三様に好き勝手にやっているようで一体となって押し寄せてくるような緊迫感。
 大きな音を出すわけではなく、静かに淡々とビートを刻み続けるドラムの凄み。
 続くビートの定まらない妖しげなバラードになっても緊迫感、高揚感は消えません。
 ドラマチックなアルコ、時には激しいピチカートのベースに、あちこちに飛びまくる歪んだギター、スペーシーな背景を作るシンセサイザーと静かにビートを刻み続けるドラム。
 これだけで十分、おなかいっぱいですが、まだまだこれでもかこれでもかと続きます。
 楽曲はありますが、インプロビゼーション中心の抽象的な音楽です。
 展開は全く読めません。
 大きな音を出すわけではありません。
 抽象的で難しい音楽かもしれませんが、それでここまで違和感なくスルッと聞けてしまうモノは希少。
 フリーなようでうるさくない、軽快なビートが大きいのでしょう。
 Jack DeJohnetteでなければこの演奏は無理でしょう。
 “First Meeting” (1979) Miroslav VitousのJon Christensenと比べると違いは明白。
 “Batik” (Jan.1978) Ralph Townerや“1969Miles”(1969) Miles Davis以上の名演かもしれません。
 フリージャズも歪んだギターも苦手ですが、これはいけます。
 同じメンバーでもこの演奏をもう一度再現しようとしても難しいのでは?
 そんなことも思わせる、凄いメンバーでの凄い演奏集。




posted by H.A.