“Morada do Samba” (1999) Rosa Passos
Rosa Passos (Vocal, Guitar)
Luis Galvão (Guitar) Fabio Torres (Piano) Gilson Peranzzetta (Accordion, Piano) Nema Antunes, Jorge Helder (Bass) Erivelton Silva (Drums) Don Chacal, Jaguara Congas, Marcos Vicente (Percussion) Idriss Boudrioua (Alto Sax) Roberto Marques (Trombone) Eduardo Neves (Tenor Sax) Ricardo Pontes (Flute)

Morada Do Samba
Rosa Passos
Bmg Int'l
ホーザ パッソス


 現代最高のボサノバボーカリストと言い切りましょう。
 Rosa Passosの名アルバム。
 コンボ編成での現代的なジャジーボサノバ。
 “Letra & Música - Ary Barroso” (1997)、“Canta Antonio Carlos Jobim” (1998)と名曲集が続いて、本作はオリジナル曲中心。
 “Pano Pra Manga” (1996)あたりまでは素晴らしいオリジナル曲がてんこ盛り。
 以降はあまり書かなくなっているようだし、自分でギターを弾く場面も減ってきます。
 この人の可憐なようで沈んだ微妙な声が一番映えるのは、この人のオリジナル曲のように思うし、彼女自身が弾く少し遅れ気味のギターだと思うのだけども、少々残念。
 さておき本作は2/3がオリジナル曲。
 ギターも同じぐらい自演。
 予想に違わない素晴らしいメロディと歌、演奏。
 しっとりとした淡い郷愁感が漂うメロディと優雅なコードの動き。
 泥臭さを感じさせない、現代的で洗練された流れ。
 裏表の声のコントロールを含めて、知り尽くした自身の声の表現の幅が最大限に出せそうな展開。
 Jobimの曲ほどキャッチーではないにせよ、淡い色合い、穏やかに語りかけるような、いかにもRosa Passosなメロディ。
 淡々としながらも、何かを慈しむような声、歌い方にピッタリくるのでしょうね。
 やはりこの人はオリジナル曲が一番。
 他には冒頭を飾るDjavanの名曲“Beiral”、Dorival Caymmi、Chico Buarqueなど。
 もちろんオリジナル曲と一体となった質感。
 少人数でのしっとりとした音から、零れ落ちるようなピアノ、ジャズの香りもふんだんにちりばめたホーン、エレキギターがフィーチャーされる音まで、素晴らしい演奏揃い。
 派手さや過剰さが一切ない、かつ不足もないナチュラルで上品、さりげない音作り。
 ”Rosa"(2006)のような静謐な凄みとは少し違うけども、コンボでの演奏の分、こちらの方が聞きやすいのかもしれません。
 これまた完璧なアルバム。
 これまた大名作です。





posted by H.A.