“Vermelhos e Demais Matizes” (2013) Gisele De Santi
Gisele De Santi (voice)
Gilberto Ribeiro Jr. (Keyboards, Guitar, Drums, Bass, Percussion, etc.) Gionanni Basbieri, Luciano Leaes (Keyboards) Fabricio Gambogi (Guitars) Wagner Lagemann, Ana Paula Freire (Bass) Cassiano Barreto Miranda, Marcos Suzano, Gustavo Rosa, Bruno Coelho, Tuti Sagui, Tuti Sagui (Percussion) Jorginho Do Trompete (Flugel horn) Ianes Gil Coelo (Flute) Vitor Ramil (Voice) and Others

ヴェルメーリョス・イ・ヂマイス・マティゼス
ジゼリ・ヂ・サンチ
プロダクション・デシネ
2013-11-13


 現代サンバにカテゴライズされるのでしょうか?ブラジルのGisele De Santi、セカンドアルバム。
 これはすごいボーカリスト。
 とてつもなく美しいvoice。
 少々ハスキーなシルキーボイスと書くと矛盾しているような気もしますが、そんな微妙な声。
 透明度高い系、かわいらしい系ですが、ここまで美しい声、なんとも説明し難い微妙な声は久々に聴いたような気がします。
 高い音がわずかに裏返り気味で、それでも全くぶれない安定感。
 力が入りそうなところでなぜかスルッと抜けていくようなイメージ。
 それらがなんとも微妙なニュアンス、優雅さ、優しさを醸し出しいるように思います。
 同じくブラジルのRoberta Sáに近い感じ。
 Roberta Sáもとてつもなく美しい声ですが、さらに濾過したような感じ?
 凄まじい美しさ、ってのも妙な表現ですが、素晴らしいvoice。
 全編に哀愁が漂うオリジナル曲中心。
 Roberta SáAna CostaMaria Ritaあたりのトラディショナルなサンバ系MPBとは違った色合い。
 終始緩やかなビート感、サンバ特有の高揚感を作るアレンジもありません。
 もっと穏やかで洗練された色合い。
 全体的にはポップステイストでしょう。
 歌謡曲っぽい、とまで思えるようなキャッチーさ。
 それでもアコースティックな質感、過剰に作り込まれているわけでもないので、あくまでナチュラル。
 考え抜かれた思われるアレンジ、あくまで静かで薄目の音がボーカルのカッコよさを際立たせているようにも思います。
 少々ポップス寄りの曲は少し好みとはズレるけども、この声の凄みには勝てません。
 ・・・にしても、ブラジルにはどれだけすごいボーカリストがいるんでしょうね?
 恐るべし。 




posted by H.A.