“Ecotopia” (1987) Oregon
Paul McCandless (soprano saxophone, oboe, English horn, wind driven synthesizers) Glen Moore (bass) Ralph Towner (classical guitar, 12 string guitar, piano, synthesizer, drum machine) Trilok Gurtu (tabla, percussion)
OregonのECM移籍第三弾、ECMでの最終作。
逝去したCollin Walcottに変わって、インドのTrilok Gurtuが参加。
“Song for Everyone” (Sep.1984) L. Shankarにも参加していたECMとも縁のある人。
本場インドの人が加わったのにも関わらず、逆にタブラ、シタールなどの民族楽器が前面に出る場面が減少し、エスニック風味が薄くなっているかもしれません。
アルバム全体としても、妖しさ、抽象的、幻想的な色合いが薄くなり、ほどほどオーソドックスなコンポラリージャズ。
ポップとまではいわないけれども、明るくてわかりやすい音。
楽曲もいつものメンバー持ち寄りではなく、Ralph Townerの作品中心、一貫性のある質感。
少々のクラシックテイストが入るカッチリ構成された印象の楽曲。
その上で響くこれまた少々クラシックの色合いもあるカッチリしたホーンの響き。
Glen Mooreの曲だけWeather Report風4ビートの妖しいフュージョンだったりしますので、彼はそっちの方向に行きたかったのでしょうかね?
いずれにしても、強いグルーヴのビートに乗って、ソプラノサックスはもちろん、ギター、ピアノのカッコいいインプロビゼーションの連続。
締めにCollin Walcott作の幻想的な曲で故人へトリビュート。
ジャケットは全くECM的ではありませんが、中身もそう。
が、抜群の完成度の素晴らしい作品。
この後、Oregonは他のレーベルに移籍。
次作“45th Parallel” (1988)はさらに明るい色合いになっていますので、転換期だったのでしょう。
またOregonとしてやりたいことがレーベルカラーに合わなくなっていたようにも推察されます。
Ralph Towner は引き続きECMでOregon色も強い“City of Eyes” (Jan-Dec.1988)を制作、いまだに諸作を発表中。
Paul McCandlessはリーダー作こそありませんが、“Endless Days” (2000) Eberhard Weberなどのセッションに参加。
事の経緯は想像するしかありませんが、この後も質感は変われど良作を制作し続けていますので、いい別れだったのでしょう。
posted by H.A.
Paul McCandless (soprano saxophone, oboe, English horn, wind driven synthesizers) Glen Moore (bass) Ralph Towner (classical guitar, 12 string guitar, piano, synthesizer, drum machine) Trilok Gurtu (tabla, percussion)
OregonのECM移籍第三弾、ECMでの最終作。
逝去したCollin Walcottに変わって、インドのTrilok Gurtuが参加。
“Song for Everyone” (Sep.1984) L. Shankarにも参加していたECMとも縁のある人。
本場インドの人が加わったのにも関わらず、逆にタブラ、シタールなどの民族楽器が前面に出る場面が減少し、エスニック風味が薄くなっているかもしれません。
アルバム全体としても、妖しさ、抽象的、幻想的な色合いが薄くなり、ほどほどオーソドックスなコンポラリージャズ。
ポップとまではいわないけれども、明るくてわかりやすい音。
楽曲もいつものメンバー持ち寄りではなく、Ralph Townerの作品中心、一貫性のある質感。
少々のクラシックテイストが入るカッチリ構成された印象の楽曲。
その上で響くこれまた少々クラシックの色合いもあるカッチリしたホーンの響き。
Glen Mooreの曲だけWeather Report風4ビートの妖しいフュージョンだったりしますので、彼はそっちの方向に行きたかったのでしょうかね?
いずれにしても、強いグルーヴのビートに乗って、ソプラノサックスはもちろん、ギター、ピアノのカッコいいインプロビゼーションの連続。
締めにCollin Walcott作の幻想的な曲で故人へトリビュート。
ジャケットは全くECM的ではありませんが、中身もそう。
が、抜群の完成度の素晴らしい作品。
この後、Oregonは他のレーベルに移籍。
次作“45th Parallel” (1988)はさらに明るい色合いになっていますので、転換期だったのでしょう。
またOregonとしてやりたいことがレーベルカラーに合わなくなっていたようにも推察されます。
Ralph Towner は引き続きECMでOregon色も強い“City of Eyes” (Jan-Dec.1988)を制作、いまだに諸作を発表中。
Paul McCandlessはリーダー作こそありませんが、“Endless Days” (2000) Eberhard Weberなどのセッションに参加。
事の経緯は想像するしかありませんが、この後も質感は変われど良作を制作し続けていますので、いい別れだったのでしょう。
posted by H.A.