“Sideways” (2006) Jacob Young
Jacob Young (Guitar)
Mats Eilertsen (Double Bass) Jon Christensen (Drums) Mathias Eick (Trumpet) Vidar Johansen (Bass Clarinet, Tenor Sax )

Sideways (Ocrd)
Jacob Young
Ecm Records
ジェイコブ・ヤング


 スウェーデンのギタリストJacob Young、“Evening Falls” (2002) に続くECMでの第二作。
 こちらも淡い色合い、少々の寂寥感が漂うコンテンポラリージャズ。
 悲し気なメロディアが続きますが、妖しかったり激しかったり悲壮にくれたり・・・ではなく、あくまで淡い寂寥感が漂う穏やかな面持ち。
 少々の緊張感を孕みながらもあくまで穏やか、前向きな音。
 強烈な美メロ、激しいビートがない反面、アルバム全体がなにかしらのドラマのようなストーリー性を感じさせる展開。
 決して派手ではない内容、何気ない日常を描いたようなドラマ。
 リーダーのギターは相変わらずの抑えた音使い。
 あくまでアンサンブル、バンドサウンド中心。
 ”Skala” (2010) Mathias Eickなど、参加しているMathias Eickの諸作含めて、近年のECMにはこの種の淡い色合い、穏やかでドラマチックな作品が増えてきましたね。
 1970-80年代ECMには無かった音だなあ。
 その色合いはECMでの次作“Forever Young” (2014)へと続きます。


posted by H.A.