“Letra e Musica : Ary Barroso” (1997) Rosa Passos, Lula Galvao
Rosa Passos (vocal, guitar) Lula Galvao (guitar)
Marco Brito, Hamleto Stamato (piano) Jorge Helder (bass) Erivelton Silva (drums) Armando Marsal (percussion) Idriss Boudrioua (alto sax) Sergio Galvo, Ze Nogueira, Carlos Malta (soprano sax, flutes) Emilio Santiago (vocal)

Barroso: Letra e Musica
Rosa Passos
Lumiar Music Brasil
ホーザ パッソス


 Rosa Passos、Lula Galvaoとの双頭名義でのAry Barroso作品集。
 前掲の“Curare”(1991) との間には、“Festa”(1993)、 “Pano Pra Manga”(1996)といった名作MPBがあります。 
 Lula Galvaoは初期から今も続くサポートメンバー。
 Rosa Passosの音作りそのものに大きく関わってきた一人なのでしょう。
 Ary Barrosoは”ブラジルポピュラー音楽の父”と呼ばれている人、名曲”ブラジルの水彩画”の作者。
 優雅でさりげない楽曲、どこかで聞いたことあるようなメロディ揃い。
 バンドはピアノトリオ+ギター+ホーンのオーソドックスな編成。
 彼女自身がギターを弾かないとジャズっぽくなるように思っていましたが、本作もそんな音が中心。
 彼女のギターならではの少し沈みこむような遅れがちなようなビートではなく、ジャストで現代的なジャズサンバ。
 洗練された素晴らしいバンド。 
 ナチュラルで、ピアノとホーンがいい感じのジャジーなムード。
 ボーカルはいつも通りの特別なボイス。
 さりげないけども、他のボーカリストとは一線を画した特別な繊細な歌。
 優雅なメロディと、洗練された背景と、繊細な歌の絶妙な組み合わせ。
 全編を漂う郷愁感。
 これまた名作。
 この人に駄作なし。




posted by H.A.