“Piano e Voz” (2004) Ná Ozzetti, Andre Mehmari
Ná Ozzetti (voice) Andre Mehmari (piano)

Piano e Voz
MCD
アンドレ・メーマリ
ナ・オゼッティ

 ブラジルのスーパーピアニストAndre Mehmari 、ボーカリストNá OzzettiとのDuo作品。
 とても上品で優しい音楽。
 オムニバス“Veredas” (2005-2008)にいいところは収められていますが、やはりオリジナルアルバムが素晴らしい。
 クラシックの香りが濃厚な音。
 Ná Ozzettiもクラシック畑の人かと思っていましたが、諸作からするとポップス系の人なのでしょうかね。
 いずれにしてもとても優し気な声、完璧な歌、とても優雅。
 ピアノはいつもながらに圧倒的な演奏力、表現力。
 伸び縮みするようなビートに、音が天から舞い降りてくるような繊細な音使い。
 本作は全編クラシックのテイストですが、ゴムまりが弾むようなしなやかさ。
 バラード中心、伴奏中心ですので、突っ走る場面こそ多くはありませんが、スローテンポでの絶妙なタメ、アップテンポでのグルーヴ、さりげないけど強烈なオブリガードのカッコよさは他では聞けないこの人ならではの凄み。
 ブラジルの巨匠たちの名曲に加えて、後半に突然現れるスタンダード”Cry me a River”。
 上品な演奏の中のベタベタな恨み節。
 だから何なの・・・ですが、ジャズの耳としては意外でもあり、懐かしくもあり、もちろん素晴らしい歌、演奏です。
 全編通じた強烈な浮遊感。
 ノスタルジックなような現代的なような、不思議な郷愁感。
 遠いところを眺めているような、穏やかで落ち着いた音。
 上質かつ上品な心地よい時間、空間。
 これままた大名作。





posted by H.A.