”City of Eyes” (Jan-Dec.1988) Ralph Towner
Ralph Towner (12string guitar, classical guitar, piano, synthesizer)
Markus Stockhausen (trumpet, piccolo trumpet, fluegelhorn) Paul McCandless (oboe, English horn) Gary Peacock (bass) Jerry Granelli (drums, electronic drums)

City of Eyes
Ralph Towner
Ecm Records
ラルフ タウナー



 Ralph Towner、ソロ、Duo、バンドその他、諸々の編成が入り混じるアルバム。
 ECMのRalph Townerリーダー作品としては異色、Oregon色、少々のポップ色、フュージョン色もある音作り。
 いきなりレゲエ。
 ちょっと面食らってしまいますが、ギター一本、なんだかんだで静謐な感じ。
 バッキングもインプロビゼーションもこの人ならではの最高にカッコいい音使い。
 コンボでの演奏はOregonっぽい幻想的な曲もあれば、シンセサイザーが絡んでデジタルチックで近未来的な曲も何曲か。
 かつて参加したWeather Reportっぽい曲もあったりして・・・ 
 同時期、Oregonでは、ECMで”Oregon” (Feb.1983)、”Crossing” (Oct.1984)、“Ecotopia” (1987)を制作。
 徐々に明るくなる流れで、別レーベルでのポップなイメージの“45th Parallel” (1988)を制作。 
 穏やかな色合い、ポップな色合いに方向転換していたタイミング。
 ECMのRalph Townerソロ作品としては異色な感もありますが、Oregonなどを考えるとこちらの方が自然体の姿なのかもしれません。
 以前のコンボ作品”Solstice” (Dec.1974) Ralph Townerなどの触ると切れてしまいそうな緊張感の塊のようなサウンドとは異なり、穏やかな面持ち。
 その間、ECMでOregon名義での作品を何作かを作っていますので、そのあたりの流れもあるのでしょう。
 ホーン陣の穏やかなアンサンブルとインプロビゼーション、無国籍なビート感など、Oregon的なサウンドです。
 もちろん中心となるのはいつものギターサウンド。
 後の”Lost and Found” (May.1995)と同様、Oregon含めたRalph Townerミュージックのショーケース。




posted by H.A.