“Getz/Gilberto Vol. 2” (Oct.1964) Stan Getz/ João Gilberto
Stan Getz (tenor sax)
Gary Burton (vibraphone) Gene Cherico (bass) Joe Hunt (drums) Astrud Gilberto (vocal)
João Gilberto (guitar, vocal)
Keter Betts (bass) Helcio Melito (drums) 

ゲッツ/ジルベルト#2+5
スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト
ユニバーサル ミュージック
スタン ゲッツ 
ジョアン ジルベルト


 
 

 Getz/Gilbertoと銘打たれていますが、Stan Getzカルテット、João Gilbertoトリオの二バンドの別々の演奏がベース。
 ボーナストラックとして、Stan GetzカルテットへのAstrud Gilbertoの参加、最後の二曲のみJoao含めて全員で演奏するステージ。
 三グループ、概ね三当分の時間配分。
 Stan Getzカルテットは“Getz Au Go Go” (May.Oct.1964)の一部と同ステージ?、1970年代的ジャズ。
 文句なしにカッコいいジャズですが、ボサノバっぽさは全くありません。
 João Gilbertoトリオは完全に彼の静謐な世界。
 ベースとドラムがサポートにつきますが、極めて控えなのがいい感じ。
 静かなギターとボイスが生きるバンドサウンド。
 聞きなれた弾き語りもいいのですが、ビートが定まり、いつもとは違う静かなグルーヴがあって素晴らしい演奏。
 この静謐さこそが“Getz/Gilberto” (1963)の世界観。
 アナログ盤だとここまでのようですが、ここから先のAstrud Gilberto参加3曲、さらにJoão Gilbertoが加わる2曲もいい演奏。
 “Getz Au Go Go” (May.Oct.1964)と曲がかぶったり、ハウリングしたり、細かなミスがあったりするのでカットしちゃったのでしょうね。
 João Gilbertoがギターを弾きだすと完全にあの静謐な世界観。
 スタジオ録音のような完璧さ、凄みはないにしても特別な音。
 Stan Getzのサックスも抑制されたあの世界観。
 あのStan Getzの音をもってしても抗しきれないJoão Gilbertoの支配力の凄さ。 




posted by H.A.