“Getz/Gilberto” (18,19,Mar.1963) Stan Getz/ João Gilberto
Stan Getz (tenor saxophone) João Gilberto (guitar, vocals)
Antônio Carlos Jobim (piano) Sebastião Neto (bass) Milton Banana (drums) Astrud Gilberto (vocals)  

Getz/Gilberto (Expanded Edition)
Universal Music LLC
スタン ゲッツ 
ジョアン ジルベルト

 Stan GetzとJoão Gilberto、いわずと知れたジャズサンバ、ボサノバの聖典。
 他のアルバムとはちょっと違う凄みが漂う音楽。
 ボサノバのビートを作ったのは他ならぬJoão Gilbertoと聞きましたが、他のボサノバ系ギタリストとは全く違う質感、沈んだムード。
 譜面にすると他の人と大きく変わらないのかもしれませんが、何か違います。
 暗いわけではなのだけども、他にはないクールネスとピリピリしたムード。
 そんな静かで沈んだギターと、これまた静かで沈んだ声。
 静謐な凄み。
 Stan Getzはいつも通りのサブトーンが適度に効いたスムースなサックス。
 サックスの音が入ると音量とビート感が上がるようにも感じますが、それでも他のアルバムと比べると抑制されたムード。
 Getz/Gilbertoの間を取り持つAntônio Carlos Jobimの優雅なメロディと、これまた優雅だけども、沈んだイメージのピアノ。
 さらに、ツワモノたちが作る緊張感のある空間の中を、ヒラヒラと妖精のように舞うAstrud GilbertoのVoice。
 これは史上最強の組み合わせでしょう。
 ボサノバの作品は星の数ほどあるでしょうし、このメンバー個別の共演作は他にもありますが、ここまで静謐な凄みの漂う演奏はないと思います。
 どこにでも流れている音楽ではあるのですが、どこにでもあるような音楽ではありません。
 極めて極めて特別なアルバム。
 最高ですね。
 これに対抗できる凄みを湛えた演奏は、“Rosa” (2006) Rosa Passosぐらい・・・
 というのはRosa Passos贔屓に過ぎますかね・・・




posted by H.A.