“Chanson” (1994) Enrico Rava
Enrico Rava (Trumpet)
Rita Marcotulli (Piano) Richard Galliano (Accordion) Enzo Pietropaoli (Double Bass)

Chanson
Duck Record
エンリコ ラバ


 Enrico Rava、ドラムレス、豪華な鍵盤奏者二名を迎えてのバラードアルバム。
 いわゆるシャンソン集なのだと思います。
 とても優雅な音。
 全てが名曲、名演。
 いかにも南欧的なほのかな哀感と、暗くはならない穏やかな空気。
 コンパクトに3分程度に収められた演奏が多く、次々と景色が変わっていくような展開。
 その分インプロビゼーションのスペースは小さくなっていますが、いずれの曲も面白いアレンジが施されており、退屈はしません。
 主役はもちろんEnrico Rava。
 いつも通りの鈍く光る艶やかな音、小細工なし、王道ど真ん中の豊かな表現力。
 他の名手たちはサポート、カウンターの役回りが多いのですが、それでも前面に出るときは、さすがな音使い。
 Richard Gallianoは強いタメと急加速の繰り返し。
 いかにもこの人ならではのスリリングな音使い。
 Rita Marcotulliの走り出すと止まらないピアノの場面はわずかですが、“I wish you Love”の斬新な音使いなどなど、いい感じの隠し味。
 最初から最後まで、哀愁漂うメロディと決してうるさくはならない小粋な演奏。
 これはオシャレです。




posted by H.A.