“New York Days” (2008) Enrico Rava
Enrico Rava (trumpet)
Mark Turner (tenor saxophone) Stefano Bollani (piano) Larry Grenadier (bass) Paul Motian (drums)

New York Days (Ocrd)
Enrico Rava
Ecm Records
エンリコ ラバ


 Enrico Rava、ニューヨーク系コンテンポラリー人脈を加えたアルバム。
 相棒のStefano Bollani以外はアメリカン。
 Mark Turnerの参加が意外なところ。 ECMの次のスターとして売り出そうとしていたのかもしれません。
 本作は静謐ながらダークで妖しさが強いEnrico Rava。 全てオリジナル曲。
 冒頭は美しいピアノに導かれる優雅なワルツ。
 が、なんだか妖しいムード。
 ドラムがPaul Motian、ビートを落として明確に定めないこと、Stefano Bollaniが自由度の高いピアノを弾いていることが大きいのかもしれません。
 強烈な浮遊感と不思議な音のズレ。
 さらにMark Turnerのクールながら抽象的なサックスも効いているのでしょう。
 続くは静かなフリーインプロビゼーション、強烈な疾走感の4ビートでの辛口ジャズ、ルバートでのスローバラード、などなど。
 全体を眺めれば、いつものEnrico Ravaのバリエーションではあるものの、明度が低く沈んだ印象。
 これがカッコいい。
 イタリアンな人にとっては、Gloomy “New York Days”だったのかな?
 それでも沈痛~深刻系まではいかないのがこの人の音楽のいいところ。
 Enrico Ravaはいつもながらの表現力、堂々とした吹きっぷり。
 Mark Turnerのサックスのカウンターがカッコいい。
 最後はルバートでのバラードで締め。
 ニヒルでクール、さらにダークな名作。 




posted by H.A.