“War Orphans” (1997) Bobo Stenson
Bobo Stenson (piano)
Anders Jormin (bass) Jon Christensen (drums)

War Orphans
Bobo Stenson
Ecm Records
ボボ ステンソン


 Bobo Stenson、ECMでの20年ぶりのリーダー作“Reflections” (1993)の次作品。
 メンバーは同様ですが、そちらと比べると淡い色合いの音。
 若き日の“Underwear” (1971)のような激しさは和らぎ、落ち着いた印象のジャズ。
 “Canto” (1996) Charles Lloyd、“Litania” (1997) Tomasz Stankoでそれぞれのサポートが終了し、リーダー作中心に移行した時期、端緒の作品。
 楽曲はタイトル曲を含めてOrnette Coleman二曲、Anders Jormin三曲など。
 冒頭曲は哀愁が漂うキューバ曲ですが、以降は少し抽象度が高いメロディが続きます。
 このアルバム以降のBobo Stensonの作品の特徴、メロディライン、ビート感が曖昧な分、浮遊感が強くて不思議感も漂う音。
 ピアノはクラシックの香りとKeith Jarrettを少し丸くしたような美しいタッチ。
 長らくの盟友Anders Jorminの静かなグルーヴ。
 Jon Christensenの煽らない繊細なビート。
 決してフリーではなく難解でもうるさくもないのですが、自由度、浮遊感の高い音。
 メロディ、ビートが明解ではない分、あるいは疾走感や興奮がない分、地味なのかもしれません。
 が、この静かで美しい浮遊感に慣れてしまうと、妙な刺激がない分、最高に心地よい音。
 他のアーティストの作品含めて、近年のECMのピアノトリオ作品のイメージの原点・・・、かどうかはわかりませんが、そんな淡くて穏やかな音。




posted by H.A.