“NOMAD” (2005) Ferenc Snetberger
Ferenc Snetberger (guitar)
Arild Andersen (bass) Paolo Vinaccia (drums)

NOMAD
Ferenc Snetberger
ENJA
フェレンツ シュネートベルガー
アリルド アンデルセン

 ハンガリーのギタリスト。
 ノルウェーのベースシストとイタリアのドラマー。
 多国籍ヨーロピアンの組み合わせ。
 アコースティックギターを中心としたギタートリオ。
 いかにも東欧っぽい、哀感の強いヨーロピアンジャズ。
 ちょっと変わった感じのマイナーチューンが多く、これがハンガリーっぽい曲調なんでしょうかね。
 アラブなのかインドなのかヨーロッパなのか、諸々絡み合ったような不思議で少々妖しい質感。
 ギターもスパニッシュのようでもあるし、インドっぽくもあるし、ジャズっぽいといえばそうだし・・・これまた少々不思議な感じ。
 これがハンガリー・ギター?ジプシー・ギター?
 カテゴリはよくわりませんが、終始何とも言えないエキゾチックな哀愁感が流れていて、もの悲しい音色と相まって、センチメンタリズムの塊のような音。
 ド派手系ベーシストArild Andersenもいつになく落ち着いた感じ。
 が、時折り繰り出すお約束の激情系高速フレージングはいつも通り。
 これが出ると空気感が一転。
 穏やかで淀んでいた空間が一気に切り裂かれ、閃光が走るというか、そんな感じ。
 他のベーシストだと地味になってしまいそうな所をいい感じで盛り上げているなあ。
 ドラマーも変幻自在。ジャズやらインド的なリズムやら。
 自然なグルーヴ、エキゾチックな香り、それでも分かりやすくて、カッコいいアコースティックギタートリオ。
 なお本作はドイツのEnjaから。
 ECMっぽい人だなあ、と思っていたら、2016年、ECMから新譜が出るようですね。


 
※別のバンドですが、これもカッコいい。


posted by H.A.