”Twelve Moons” (Sep.1992) Jan Garbarek
Jan Garbarek (soprano, tenor sax, keyboards)
Rainer Brüninghaus (keyboards) Eberhard Weber (bass) Manu Katché (drums) Marilyn Mazur (percussion) Agnes Buen Garnås, Mari Boine (vocals)

Twelve Moons
Jan Garbarek
Ecm Import
ヤン ガルバレク 


 Jan Garbarek、傑作”I Took Up the Runes” (1990) とほぼ同メンバー。
 前作と同様、北欧エスニックの香りが濃厚な幻想的な音楽。
 映画のサウンドトラックのような質感、ドラマチックさも前作と同様。
 スウィングする場面は限られていますので、ジャズとして聞こうとすると無理があります。
 あくまでJan Garbarekが作る物語として聞くべき。感動的です。
 冒頭からシンセサイザー、ストリングスが幻想的ムード、寂寥感を助長。
 メランコリックで哀愁、郷愁を喚起するメロディ。
 静かに悲し気に、そして淡々と動く音空間。
 北欧の懐かしい雰囲気のメロディは、なぜか日本の童謡、郷愁に近いものを感じます。
 本作のノルウェー然り、スウェーデン然り。なぜだろ・・・?
 Jan Garbarekのサックスは少々テンションが高め。
 と言っても1970年代諸作に比べて楽曲自体が優しくなっているので、全体のムードとしての厳しさは感じません。
 幻想的な空間を作り支配するベース、美しく疾走するピアノ、そして現実の世界に連れ戻してくれる乾いた音の現代的なドラム。
 幻想的な前半、現実的な終盤の音。
 エピローグにはあのネイティブアメリカンの香り、”Witchi-Tai-To”の再演。
 初期、20年前の”Witchi-Tai-To” (Nov.1973)よりも優しい音。
 すっかり時が経ちました。




posted by H.A.