”I Took Up The Runes” (1990) Jan Garbarek
Jan Garbarek (tenor saxophone, soprano saxophone)
Rainer Brüninghaus (piano) Eberhard Weber (bass) Nana Vasconcelos (percussion) Manu Katché (drums) Bugge Wesseltoft (synthesizer) Ingor Ánte Áilo Gaup (voice)

I Took Up The Runes
Universal Music LLC
ヤン ガルバレク 


 「北欧エスニック」な音楽、静かで幻想的なJan Garbarek。
 前作”Legend Of The Seven Dreams” (1988)のメンバーはそのまま、サックスカルテットをベースとして、パーカッションその他が加わる編成。
 聞き慣れない音階、どこか懐かしいメロディはルーツ、ノルウェーの民族音楽がベースなのでしょうか?
 全編を覆うもの悲しくエスニックなムード。
 ゆったりとしたビート、勇壮ながら悲しげなメロディ。
 さらにドラマチックな展開。
 まるで何かのサウンドトラック、あるいはドラマそのもの。
 ジャズとかロックとか、インプロビゼーションがどうとか、何とかかんとかを超越した音楽。
 そんな音の流れの中で、Jan Garbarekのサックスは優しい響き。
 かつての白い木枯らしのような音、凍てついた森のような空気感は変わり、遠くで吹いている風のような音。
 暗くはない森、あるいは草原のような空気感。
 風の温度は冷たそうでもあり、温かそうでもあり、その勢いは強そうでもあり、優しそうでもあり。
 あくまで少し距離を置いた遠い風、そんな音。
 そんな感じの距離感のある、あるいは遠い昔の別の時代を感じる音空間。
 タイトルは「古代文字を発見した」の意?
 であればその通りの音。
 これは大傑作だと思います。




posted by H.A.