“Making Music” (Dec.1986) Zakir Hussain
Zakir Hussain (tabla, percussion, voice)
Hariprasad Chaurasia (flutes) Jan Garbarek (tenor, soprano sax) John McLaughlin (acoustic guitar)

Making Music
Zakir Hussain
Ecm Import
ザキール フセイン


 インドのタブラ奏者のECM作品。
 John McLaughlin率いるワールドフュージョンバンドShaktiのメンバー二名と管楽器二名の共演。
 リーダーは違いますが、“Song for Everyone” (Sep.1984) L. Shankarの続編、ってな感じでしょうか。
 激しいShaktiと違って、静かで落ち着いた穏やかな音楽。
 御大John McLaughlinも参加、意外にも落ち着いたギター。
 タブラ~ビートの加減とフルートがいい感じで全体を落ち着いたムードに抑えている感じでしょうか。
 このフルート奏者、情報は持っていないのですが、只者ではない感が端々から滲み出ています。
 とても穏やかに聞こえるのですが、抑揚感、表現力、ビート感が素晴らしく、とても奥が深そうな音使い。
 それにつられてか、サックスもギター同様、穏やかに聞こえます。
 後の作品の流れなど考えると、この作品あたりのインド系の人との共演が、民族音楽系かつ優しいサックスへの転機だったりして。
 楽曲はリーダーのオリジナル中心。
 どの曲も穏やかでメロディアス。
 もちろん民族音楽、インドっぽいのですが、アコースティックギター、フルートなど、南米フォルクローレあたりのムードも漂っています。
 一見とても怖そうなメンバーですが、難解さも、激しさも、厳しさもありません。
 逆にビックリするぐらい優しくて、爽やかさすら感じる音。
 もちろんジャズではありません。
 Jan Garbarek、John McLaughlinといったビッグネームのイメージとは全く異なる音楽。
 とても穏やかで優しい、しかも洗練されたワールドミュージック。
 素晴らしいアルバムです。




posted by H.A.