”Dis” (1976) Jan Garbarek
Jan Garbarek (soprano, tenor sax, wood flute)
Ralph Towner (12 string, classical guitar, windharp) Den Norske Messingsekstett (brass)

Dis
Jan Garbarek
Ecm Records
ヤン ガルバレク 


 Jan Garbarek、Ralph TownerのDuo作品。
 若干の管楽器のサポートがありますが、基本的は2人の演奏。
 ECMのレベールイメージそのもの、冷たくて、ハイテンションで、厳しくて、美しい音の2人。
 そんな音楽を作るにはこれ以上はないような組み合わせ。
 多くの共演アルバムがありますが、このアルバムは雑味はほとんどなし。
 冷たくて、ハイテンションで、厳しくて、美しい音、そのもの。
 氷のように透き通ったギターの音と、同じく透明度が高く、鋭く冷たいソプラノ、テナー。
 リズム隊がいない分、和らぐかと思いきや、2人の楽器のひんやりとした音が、純粋にそのまま飛び込んできます。
 ゆったりとした定まらないビートの中で思索的なインプロビゼーション。
 吹きすさぶ嵐、といった感じではなく、幻想的なムード。
 少ない音数、無音の空間に漂うサックスの残響音が醸し出す強烈な寂寥感。
 曲は全てJan Garbarekのオリジナル。
 この時期のJan Garbarekの深刻系。
 見えてくるのは北欧の凍てついた夜。
 そんな時空にトリップしたい時には、効果てきめんな音。
 暖かくして聞いてください。




posted by H.A.