“River Silver” (2015) Michel Benita Ethics
Michel Benita (bass)
Eivind Aarset (guitar) Mieko Miyazaki (koto) Matthieu Michel (flugelhorn) Philippe Garcia (drums)

river silver
michel & eti benita
ecm
2016-01-15
ミッシェル ベニータ 

 アルジェリア出身~フランスのベーシストのバンド”Ethics”の最新作、ECMから。
 ギタリストはノルウェー、ドラマーはトルコ~フランス、フリューゲルホーンはスイス、そして、琴の日本人、宮崎さん(?)、多国籍バンド。
 さぞかしエスニックな音かと思いきや、意外にもオーソドックスなコンテンポラリージャズ。
 明確なビート、明確なメロディ。
 リーダーのベースはAnders Jorminの雰囲気に近い感じでしょうか? 
 決して派手ではないのですが、いい感じの音の置き方、低いところで全体を支えながら、揺れながら前に進む、強いグルーヴ。
 リズム隊はオーソドックスですが、フロントの三人は個性派揃い。
 フリューゲルホーンは“The Gift” (2012) Susanne Abbuehlでの客演同様、ゆったりとした音使いでサブトーンの強い寂寥感の塊のような音。
 バックがグルーヴする場面でもそのまんま、そのミスマッチなバランスが面白いところ。
 ギターは“Khmer” (1996-1997) などに参加しているNils Petter Molvær バンドの人、背景の電子音が未来形な感じ、フロントに出るとディストーション強め、プログレッシブロックな雰囲気。
 最もエスニックな音が琴。
 もし琴が入っていなければ普通にコンテンポラリージャズだったかもしれません。
 同じくECMの“Trees of Light” (2015) Anders Jorminの中川さん(?)とは違う音使い。
 そちらは自由度の高い演奏でしたが、本作ではバンドのビートに乗って全体の背景を作る役回りが多いイメージ。
 ハープのように、マンドリンのように、ある時は洋風なビートの上に異なるビート感、あるいは陰音階のいかにも和風な展開まで。
 ベースとのDuo曲など、日本的なような西洋的なような、両方が全く違和感なくフュージョンした素晴らしい演奏。
 ECMにしては毒気は薄目、さらりと聞けるオーソドックスなヨーロピアンコンテンポラリージャズ。
 ヨーロッパでは琴が流行っているんでしょうかね? 
 ECMでリーダー作を制作すると面白いのができるんだろうなあ。 




posted by H.A.