“Speak of the Devil” (Jul.1993) John Abercrombie
John Abercrombie (Guitar)
Dan Wall (Organ) Adam Nussbaum (Drums)

Speak of the Devil
John Abercrombie
Ecm Records
ジョン アバクロンビー


 “Afro Blue” (Jun.1993)からわずか一か月後、同じ楽器編成、当時のレギュラーメンバーでのオルガントリオ第二作。
 異なるリーダーの作品を比べても仕方ないのですが、面白いのが日本制作の“Afro Blue”とドイツECM制作の本作の対比。
 わかりやすそうなテーマを決めてホットな音の日本制作に対して、あくまでアーティスティックでクールな音のドイツECM。
 良し悪しは好みでしかないと思うけども、果たしてどちらが売れたのかは気になるなあ・・・
 んな野暮な話はさておいて、本作もクールなオルガントリオ。
 曲名含めてタイトルからして怖い。
 音からはあまりオカルト臭はしませんが・・・
 が、逆に、ただ事ではないムードだった“While We're Young” (Jun.1992)に比べればテンションは緩めに感じます。
 地の底から這い出てくるような、あるいはヒタヒタと迫ってくるような“While We're Young”に対して、音の輪郭が明確な本作。
 沈み込むような前者と躍動感のある本作。
 ギターは彼の1990年代テイスト。
 鋭い音、ディストーションが多め、強めの激しいギター。
 が、テンションの高さ、凄みは“While We're Young” あるいは“November” (Nov.1992)方が上。
 結果的に、意外にも楽に聞けるオルガントリオ。
 そうでもないかな・・・?
 やはりメンバー全員切れまくりの凄まじいオルガンジャズ。




posted by H.A.