”Ojos Negros” (2006) Dino Saluzzi
Dino Saluzzi (bandoneon) Anja Lechner (violoncello)

Ojos Negros (Slip)
Dino Saluzzi
Ecm Records
 ディノ サルーシ 
 アニア レヒナー 


 

 Dino Saluzzi、“Kultrum” (Oct.1998)で共演したチェリストAnja LechnerとのDuo。
 珍しくこのコラボレーションは長く続きます。よほど波長が合ったのでしょうかね。
 楽曲はほぼDino Saluzziの作品。
 クラシック~室内楽~タンゴのテイスト。
 バンドネオンが奏でる郷愁感あふれるメロディ、揺らぐリズムにピッタリと寄り添うチェロ。
 いつもの浮遊感が、少し強固な「うねり」のように変化しているように感じます。
 もちろんジャズ度はゼロ。
 スウィングはしませんが、その代わりのとても心地よい「揺らぎ」、あるいは「うねり」。
 Enrico Rava, Al Di Meola, Charlie Haden, George Gruntz, Thierry Lang, David Friedman・・・等々、共演者は多数いますが、Dino Saluzziの「揺らぎ」にキチンと対応できたのはAnja Lechnerだけかも?
 だからコラボレーションが続く・・・と想像してみたり。
 さて実際はどうなのでしょう・・・?
 Dino Saluzziの漂うようなバンドネオンに対して、立ち上がりの音がとても柔らかいチェロがカウンターを当てていくスタイル。
 遠くから聞こえてくるような少し細めのバンドネオンの音に対して、少し太めのチェロの音。
 双方が相まって、強烈な浮遊感、でも何故かしっかりとした質感のとても優雅な音空間。
 アルバム全てがそんな音。
 流れている部屋はどこかわからない遠い世界につながっているような錯覚。
 素晴らしい作品。




posted by H.A.