“Azimuth” (Mar.1977), “The Touchstone” (1979), “Départ” (1980) Azimuth
John Taylor (piano, synthesizer, organ) Kenny Wheeler (trumpet, flugelhorn) Norma Winstone (vocals) Ralph Towner (guitar)

Azimuth / The Touchstone / Depart
Azimuth
Ecm Import
アジムス 
ケニー ホイーラー 
ジョン テイラー 
ノーマ ウインストン 

 イギリスのスタイリスト三人組、初期の三作。
 “Départ”(1980)にはRalph Townerが客演しています。
 Kenny Wheelerっぽい曲も少なくないのですが、全てJohn Taylor、Norma Winstoneのクレジット。
 “Deer Wan” (Jul.1977) Kenny Wheelerの直前、全く質感であることも含めて、実質的なリーダーはJohn Taylorなのでしょうね。 
 ピアノ、シンセサイザーが作る静謐で不思議な背景の上を漂うvoice、彩りをつけるトランペット。
 タメを効かせたこぼれ落ちるようなピアノがとても美しく、優雅。そして妖し気。
 フリージャズっぽさはありませんし、今の耳で聞くと自然なのですが、当時は相当クリエイティブな音だったのでしょう。
 幻想的なムードと、あまりスウィングしないビート感、無機質な電子音、妖し気なスキャットvoice・・・、ジャズというよりも、静かなプログレッシブロック、あるいはエレクトロニカ。
 この頃からJohn TaylorはECMで大活躍。
 Azimuthに加えて、盟友Kenny Wheeler の作品はもちろん、Jan Garbarekやら、Peter Erskine、John Surmanやら、サポートは多数。
 が、ECMでのリーダー作は”Rosslyn”(2003)までなし。
 契約云々の事はわかりませんが、不思議といえばそう。
 ピアノのカッコよさ文句なしなので、上手くすればSteve KuhnやRichie Beirach、あるいはKeith Jarrettに並ぶスタイリストになったかも・・・
 それともイギリス、ヨーロッパでは十分に大スターだったのかな?
 この三作、いずれも近いテイストですが、新しくなるにつれ電子の色合いが無くなり、“Départ”ではアコースティック。
 構成も“Départ”が一番ドラマチック、もちろん静謐さはそのまま。
 John Taylorのピアノのカッコよさも三作同様ですが、やはり“Départ”が一番いいかな。
 Ralph Townerとの絡みもカッコいいしね。
 エレクトロニカ系が好みの人にとっては“Azimuth”でしょう。
 “The Touchstone”がその中間。
 各作品それぞれ少しづつ異なりますが、いずれも静謐で妖しく美しい、いかにもECMな作品集。




posted by H.A.